商品に新しい価値を吹き込む ③ vol.244

 

◇ 「エモーション・ド・テロワール」

     というフランス産ワインがある。

 

講演会でお客さまには、

このワインの写真を見ていただき、

そこには商品名と価格(3800円)が

示されている。

 

 
そして、

「今、このワインが飲みたい人は

どれくらいいらっしゃいますか」と尋ねると、

 

会場に5,6百人いても、

手を上げるひとは一人か二人ぐらいだ。

 

 
では、伝える情報を変えてみることにする。

 

 
「このワインはシャンベルタン、

ロマネ、シャンポール、マルサネ

という4種類のブドウを使用しています。」  

 

これでも飲みたくなるかというと、

やはりならない。

 

 
ではどんな働きかけをすれば

売れるかというと、

 

 
「今、フランスのワイン界で、

天才と呼ばれるワイン醸造家がいます。

それはヴァサン・ジラルダンさんです。

有名なワイン評論家ロバート・M・パーカーJr.も

彼のワインを見つけたら

走って買いに行けといっています。

 

そんな彼がフランス政府に

逆らって世に送りだしたワインがあります。

それが、このワインです。」

 

 
ここまで説明すると、

6割ぐらいの方が挙手してくれる

ようになる。

 

 
◇ ここで重要なのは、

人はどのようにして価値を認識するかだ。

 

「3800円のフランスワインで、

   赤のフルボディです」と言っても、

 

  飲みたくはならない。

 

つまりお客さんのなかには、

価値は生まれないのだ。

 

 
「フランス政府に逆らってうんぬん」

を加えることによって

 

「買いたい!」

 

のスイッチが押される。

 

 
人間の価値認識は、

脳内に先ほどの言葉が入ってから起こる。

 

となれば、

商品の持つ価値は、お客さんに伝わらない限り

価値とは言えないということになる。

 

お客さんの頭の中で価値が生まれる

運命の瞬間を左右するのは、

 


お客さんの脳にどんな情報が

入力されたかで決まる。

         つづく

 

<今日の名言>

青年時代は知恵をみがく時であり、

老年はそれを実践する時である。
            ルソー

 
*さあ、今からが実践です。

   しかしここで大事なことは、

   今までに何を学んできたかどうか

  ということになります。

 

今日一日の人生を大切に!

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