営業マン必見! 映画「ウルフ・オブ・ウオールストリート」から学ぶ営業テクニック⑧(最終回) vol.49

◇ お客様の感情に影響を与えるのは、

「トナリティー」である。

 

私たちがすでに無自覚的に使っている

「トナリティー」には、少なくとも29の

パターンがある。

 

ここでは、そのうちの8つのパターンに

ついて説明する。

 

この「トナリティー」をマスターできれば、

見込み客に絶大な影響力を振るう

あなたの秘密兵器となるだろう。

 

①希少性・緊急性 
 
相手に早急な行動を起こさせなければ、

希望の物を手に入れることが

できないことを伝える時のものだ。

 

セールスにおいては、このパターンを

用いなければならない局面が多く、

実際この「トナリティー」で取引成立までの

最後の一押しが上手くいくことも多々ある。

 

相手が自然と「急がなければ」と思えるような、

さりげない声の調子を模索するべきだ。

 

②合理的な人物 

あなたが相手に何かをしてもらいたいと

要求する時に、相手がそれをするは

当然だと思えるような、「もっともらしい」

声の調子のことである。

「ちょっとお時間ありますか?」

「これでよろしいですか?」などである。

 

③絶対的な確信  

自分が売り込もうとしている商品や

サービスについて完全なる確信を

持っていることを伝えたい時には、

切り口が鋭く、力強く、

断定的な「トナリティー」を用いる。

 

④気にかける

この「トナリティー」は、

「あなたのことをもっと知りたいんです」

という気持ちを伝える時などにも応用できる。

 

誰かが「今ちょっと金銭的に大変なんだよ」

言うなら、

あなたは、「そうなんですね。大変ですね。」

というトナリティーを使えば、

あなたの誠実さをよりよく伝えてくれるだろう。 

 

セールスパーソンは、序盤に相手のことを

知るためにいくつかの質問をすることがある。

 

その時に、この「トナリティー」を適切に

使うことができれば、かなりの情報を

たやすく引き出すことができる。

 

⑤宣言ではなく質問を用いる

あなたが伝えようとしていることが、

たとえ事実であろうと、それを宣言するような

言い方で断定してしまうと、

相手の賛同を得られないことがある。

 

そういう場合は、宣言ではなく、

質問を用いるようにするのがいい。

 

たとえば

「こんにちは。トンビ博士です」

と宣言する形で自己紹介するよりも

 

「こんにちは。

 トンビ博士をご存じですか?」

と文脈の最後を上がり気味にして

質問形式で自己紹介してみることを

おすすめしたい。 

 

こうすることによって、あなたは相手に、

自分を深く印象づけることができるのである。

 

⑥マイクロ・アグリーメント

文書や文脈の最後の部分を、

勢いのある強めの調子で言うと

「マイクロ・アグリーメント」を得ることになる。

 

「マイクロ・アグリーメント」とは、

取引成立の根幹にかかわる同意ではないものの、

それを積み重ねることで最終的にラポールを

築くことができる小さな同意のことを指す。

 

⑦前提としての「トナリティー」

見込み客に未来を予測してもらったり、

結果について確信が持てない地点に

導いていく場合には、前提としての

「トナリティー」を用いる。

 

たとえば「これで儲かることができますよ」

という言葉を確信を持って伝えるといい。

 

見込み客が何らかの利益を得ることは

すでに「前提条件」となっているのです、

ということを声の調子で伝えるのだ。

 

⑧「私は知りたいのです」

 これは「気にかけています」の

「トナリティー」に似ている。

 

この「トナリティー」はある対象に

完全に意識を向け、興味があることを

示すための声の調子で、瞬時にして相手との

「ラポール」を構築する助けになってくれる。

 

たとえば、「今日はどうですか?」

話かけたとする。

ワクワクした、気持ちの高揚するようなトーンを

使って話しかけるようにするといいだろう。

 

「トナリティー」の目的は「信頼を築くこと」

 

「トナリティー」を用いる際には、

常に相手との「ラポール」を築くことを

念頭に置かなければならない。

 

ラポールには2つの鍵になる要素がある。

見込み客は、この2つの感情を持った時に

あなたのことを信頼してくれる。

 

①この人は私のことを気にかけてくれている。

②この人は私と「同じ」ような人だ。

 

男性が女性を相手にする場合、

相手の脇ではなく、

正面に立つように心がけよう。

 

男性が男性を相手にする場合は、

相手の正面ではなく、

脇に立つように心がけること。

 

女性と異なり、正面から向き合うと

男性は往々にして居心地の悪さを

覚えるからである。

 

◇セールスパーソンとして大成したければ、

セールスをかける前に見込み客を

厳選する作業を怠らないことが不可欠だ。

 

明らかに見込みがない人々に対して

セールスをかけるということは、

水を金にかえようとする愚かな試みであり、

時間の浪費でしかない。

 

あなたは、見込み客という金がどこに

埋まっているかをセールスの早い段階、

もしくは事前にできる限り特定して

おかなければならない。

 

そして、金が埋まっている場所がわかったなら、

そこをピンポイントで攻めていけばいい。

 

「金」のある場所を事前に特定し、

最小限の力で堀り出そう。

 

◇見込み客を的確に特定し、

実際にプレゼンをするべき相手は

誰なのかを判断する上で、

まずおすすめしたいのが、

「じょうご型セールス」という手法だ。

 

「じょうご型セールス」は、あなたが求めている

結果を得るために必要な、

さまざまな行動をいくつかにまとめて

分類したビジュアル・コンセプトだ。

 

あなたが週に120本のセールスの

電話をかけたとする。

 

そのうち、実際に話すことができたのは、

わずかの40人だけたったとする。

 

そのうちアポイントメントと取ることが

できたのはたった8件だけで、

彼らとは直接会うか、電話で契約を取るか、

後で掛け直すかすることになったとする。

 

基本的に、8件のアポのうち、

2件はキャンセルになるか、

すっぽかされることになると考えたほうがいい。

 

だから、120本もの電話をかけても、

実際に会って腰を落ち着けてじっくり話し、

相手を説得して契約を取ろうとするところまで

こぎ着けるのは6件でしかない。

 

そのうち、実際に契約を成立させることが

できるのは、3分の一程度かもしれない。

 

つまり、クロージングできるのは

週に2件ということだ。

 

ほとんどのセールスは、

このように間口は広いが出口は狭いという

「じょうご型」の構造を持っている。

 

だから、出口の部分、

つまり「数値目標」を設定して、

そこから逆算することで、

日々のノルマを求めることになる。

 

なるほど、なるほど

ジョーダンの言うことは実に正しい。

 

8回にわたって、ジョーダンの

「ストレート・ラインシステム」

全容を説明してきました。

 

ジョーダンがウオール街で仕事をしていたのは、

今から 20年ぐらい前ですが、営業のやり方は

今の時代もまったく変わりません。

 

営業に携わっている方は、ぜひ参考にしてください。

そして、営業だけではなく、

人とのコミュニケーションツールとしても

十分応用できます。

 

映画の中のジョーダンは、お薬と女性の依存症で

私生活も仕事もハチャメチャですが、

営業については、抜群のセンスがあります。

 

多分人間に大変興味があり

そして大切にしていたのでしょう。 完

 

*今日一日の人生を大切に!

 

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