中国人の歴史認識⑩ vol.1119

◇ 現代の日本人にとって、

 

  あの100年の間の

  外国による侵略や不平等条約は、

 

 単に歴史の教科書や

 人々の思い出の中の

 出来事に過ぎない。

 

しかし

これらの条約や戦争は、

 

中国に直接的な影響を

与えたのであり、

 

恥辱の一世紀に対する

彼らの思いは、

 

中国人の心の中に

極めて長い時間、

 

今なお、

生き続けているのである。

 

◇ 古代の中国人は、

 

 文化的または

 民族的なよそ者を

 

 「夷」(野蛮人)と呼んだが、

 

 恥辱の一世紀の間には、

 

 外国人はさらにネガテイプな

 呼称で呼ばれた。

 

 「鬼子(グイズー)

 

 つまり「鬼」と呼ばれた。

 

たとえばイギリス人は

  「英国鬼子」

 

日本人は、

 

日本鬼子

 (リーベン・グイズー)」

 

と呼ばれた。

 

◇ 中国人からすると、

 

 日本人は、野蛮人以下の

 「鬼」なのである。

 

 こうした「野蛮人」

 「鬼」の区別は、

 

中国人にとっての

祖国の「神話」の中に、

 

「条約の世紀」が

いかに深く組み込まれているかを

浮き彫りにしている。

 

「選び取られた栄光」

 

 「選び取られた

    トラウマ」も、

 

  民族集団を特徴づける

  重要な要素となる。

 

 しかし「選び取られた栄光」が

 単にその集団の自尊心を

 高揚させるだけなのに対して、

 

世代から世代へと伝えられる

「選び取られたトラウマ」は、

 

国民に複雑な課題を

     突きつける!

 

それは、

過去の屈辱と

向き合って悼んだり、

 

あるいは

それを誇りへと、

逆転させたりしなければ

ならないからだ。

 

「選び取られた栄光」よりも

「選び取られたトラウマ」は、

 

集団のメンバーたちを

より強固に結束させる!

 

それだけに

そうしたトラウマは、

 

より根強い心理的作用を

及ぽすのである。

         つづく  

 

 

今日一日の人生を大切に!

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