パンデミックで変わる都市や国のあり方 ①    vol.807

米国で5月下旬から続く混乱は、

  一般的には黒人差別への

 「抗議デモ」と報道された。

 

 しかし現地では、複雑な背景をもった

 内戦・革命・反乱などと

 認識されているようだ。

 

いずれにしても、混乱は続いており、

すでにアメリカでの逮捕者は

1万人規模となっていて、

 

1992年の暴動と変わらない

混乱ぶりとなっている。

 

とはいえ、今の時点では、

 

  この混乱が抗議デモなのか、

  内戦の始まりなのか、

  革命なのか、

  それとも目的のない反乱なのか は、

 

  わからない。

 

しかし、その「方向性」

示すような事態が起きた。

 

アメリカのワシントン州にある

  シアトルにおいて、

 

「市民が一帯を占拠して

  《自治区を宣言》」 した。

 

米メディアによると、

警察署周辺に数百人のデモ隊が集まり、

6ブロックを自治区に設定し、

 

この地区に通じる道路を

バリケードでふさいでいる。

 

ただ、略奪行為などはなく、

平和的な抗議活動が中心と

なっていると伝えた。

 

自治区には、占拠早々に

 「名称」がつけられた。

 

 占拠した場所が、シアトルの

 「キャピトルヒル」

 という場所を中心としているため、

 

この自治区は、

「キャピトルヒル自治区」
Capitol Hill Autonomous Zone

と名づけられ、

 

この英語の頭文字をとって、

CHAZ(チャズ)と呼ばれている。

 

アメリカの報道によれば、

  シアトルのある一帯を占拠した

  チャズのメンバーは、

  以下のような要求を当局に掲げた。

 

 要求は30項目に及ぶが、

 その最初の7つを紹介する。

 

【CHAZの要求】

1. シアトル警察と裁判所制度の廃止。

2. シアトル警察の解体までの移行期には、
  武力の使用を全面的に禁止。

3. シアトルの人々が黒人所有の
  ビジネスを探し、サポートすること。

4. アメリカの連邦政府がシアトルと
  ワシントンで警察による残虐行為の
  事件について全面的な調査を開始すること。

5. 警察の残虐行為による犠牲者への
  補償の具体的な決定。

6. 暴力犯罪のために現在刑務所に
  服役しているすべての有色人種に対して、
  我々のコミュニティ内の仲間の陪審員による
  再審理を要求。

7. 現在の刑事司法制度、刑務所の代わりに、
  復帰/変革的説明責任プログラムを作り出す。

               つづく

 

今日一日の人生を大切に!

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