◇ 「春のうららの 隅田川」
という歌い出しで始まる「花」は、
誰もが耳にしたことのある歌である。
これは滝廉太郎作曲、
武島羽衣作詞の唱歌だ。
「春うらら」とは、
「空が晴れて、日が柔らかく、
静かで穏やかな様子」
を意味しており、
日本の春の雰囲気を
実によく表した言葉である。
◇ 他にも、春に関係する
風情ある言葉として、
「春爛漫」
「春風駘蕩」(しゅんぷうたいとう)
「花信風」(かしんふう)
「山笑う」
「翌なき春」(あすなきはる)
などがあり、
厳しい冬が明けて芽吹く草花のように、
いずれも我々に明るく、のどかなイメージを
もたらしてくれる。
◇ 一方で、海外の人は、
日本人が冬から春に、
春から夏へと、
うつろう四季への感慨を
深く持っていることに対して、
不思議に思うことがあるようだ。
四季がはっきりとした自然環境の中で、
先人たちは、四季から感じとれる
風情や趣きを大切にしようとする
心を育んできた。
その美しい日本の言葉を我々も引継ぎ、
自らの心もまた春のように
柔らかで穏やかにありたいと思う。
今日一日の人生を大切に!
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