◇ 最近、新聞赤旗が2018年10月~12月の
GPIFの運用が過去最悪となる
「14兆円超えの損失」を
出したのではないかという報道が流れ、
市場はざわつきはじめている。
GPIF:年金積立金管理運用独立行政法人
現段階では、あくまでこの赤旗独自の
試算によるもののため、
これが正確なのかどうかはわからない。
◇ 国内の日経平均の下落買い支えに
いいように使われたりしている
GPIFの投資で、
もう1つ決定的に気になるのが、
海外の株式投資に絡む大失敗の様相だ。
◇ これはGPIFに限ったことではないが、
図体のでかい年金運用などのファンドは、
その売買によって様々な影響を
市場に与えることから、
かなり時価総額の大きな株式銘柄に
傾斜した投資を行う傾向があると言われている。
ここ10年あまり米国のヘッジファンドが
猛烈にFAANGなどの特定銘柄に
偏重投資を行うことで、
大きな利益をあげてきたことと、
ある意味で同じような構造になっているわけだ。
実はGPIFは、昨年に保有する
株式・債券などの銘柄を公表しており、
やはり外国株の保有リストにはアップルや
アマゾンなどの巨大優良銘柄が
ずらりと並んでいる状況にある。
しかしご存知のとおり、
こうした銘柄は昨年10月から12月末まで
かなり大きく下落したことから、
相当な含み損を抱えている可能性があることは
赤旗でなくても判るところとなってきている。
◇ GPIFが保有する株の上位5社は、
- アップル
- マイクロソフト
- アマゾン
- フェイスブック
- JBモルガンチェース
といったところ。
実際の運用成績を見るまでもなく、
10月からの四半期はかなり運用が
落ち込んだことはほぼ間違いのない状況だ。
最近アップルは、株価の急落で
フェイスブック1社分の時価総額に相当する
日本円で48兆円もの時価総額を消失しており、
なにより自社株買いで
もっとも損失を抱える企業となってしまった。
巨大優良株だけ買っていれば
なんでも平均以上の利益が出る時代は
完全に終了しており、
GPIFのこうした安易な投資手法も
少なからず見直しをはかるタイミングに
直面していることがわかる。
160兆円という巨額の資金を運用する
GPIFだが、今後、年金支給対象者が増えれば、
その運用額は順次減少していくことは
間違いない。
◇ 赤旗の試算が仮に正しいとして、
四半期だけで 14兆円 も原資を
減らすことになってしまうというのは、
相当国内の高齢化世帯の先行きに
暗澹(あんたん)たるものを
感じさせることになりはじめている。
今後、株の暴落に巻き込まれることになり、
しかも円高が急激に進行した場合、
投資原資自体の大部分を
失いかねないことも十分にありうるだけに、
まったくプロアクティブとは思えない
GPIFの投資手法にはかなりの不安を感じる。
◇ 政権からの要請に応えて
日本株の買い支えにその資金を投入する
ようなことがさらに大きくなれば、
次の相場暴落では過去にないような
壊滅的な運用結果を見ることになる
可能性もかなり高まる。
個人的にはもう運用しなくていいので、
払い込みした分だけ返金して
もらえないかとも思うが、
そういうわけにもいかなさそうで、
この段階にしてかなり絶望的な
気分になってきている。
◇ もともとGPIFは長きに渡って
投資レベルが非常にド素人に近く、
利益を出せないことで
世界的にも有名な存在であった。
これがフランスならとっくの昔に
暴動になっているのではなかろうか。
日本人は本当に我慢強い国民だ。
皆さんはどうお考えだろうか?
今日一日の人生を大切に!
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