◇ 社会に出て40年間、ただ我慢した挙げ句に、
「さあ、今からは自分の人生に生きよう」
なんていうことを言いたくはない。
「先延ばし人生設計」をそのまま実践すると、
人生は2つに区分されると思う。
① まずは、自分がしなくてはならないことをする
② その後、自分がしたいことをする
しかしこういう思考法には恐ろしいリスクがある。
成功のハシゴを上へ登ろうと
必死に働き続けるのだが、
後になって、自分が間違った壁に
ハシゴを掛けていたことに気づく。
これを「忙しい活動の罠」といい、
この罠に人は面白いほどハマってしまう。
そして定年後しばらくたってから、
人生そのものを先延ばししてきたことに
気づきはじめる。
悲惨のことに、そういう人たちの多くは,
待つのが得策だと信じきって生きてきたのだ。
「もっとお金が貯まったら、
そのときこそ○○○をやろう」
「定年になったら、○○○ができる」
というように。
定年をひたすら待ち望み、定年後の夢を描く。
これをトンビは「定年退職の勘違い」と呼ぶ。
人は、お金を貯めることの大切さと
夢の追求を後回しにすることを混同してしまう。
◇ 彼らはみな、何かの準備をして生きている。
懸命に働いて、時間と労力を費やす。
そして待ちに待った定年後の生活が、
実は夢見ていた虹色の生活ではなかったと知る。
長い長い定年までのあいだに、
人によっては、
伴侶に先立たれてしまうかもしれない。
あるいは自分の健康に
不安が出てくる場合もある。
期待していた株式市場や仮想通貨が暴落し、
手にするはずだった年金を失うこともある。
彼らのように、善良で、実直で、
我慢強く、ひたむきな人たちが、
持てる時間や労力や貯金を
すべて沈みかけた船に注ぎ込んでしまう。
貴重な財産が海の底に沈んでしまったら、
それこそ取りかえしがつかない。
しかし
悲劇は財産を失うことではない!
長いあいだ先延ばししてきた夢も失われることだ。
待ち続けた年月は永遠に帰ってこない。
このように退職計画が先延ばし計画そのものに
なってしまっている例が実に多い。
◇ 年金制度が定着してから
100年以上が過ぎたが、
その間に何世代かの人たちが、
65歳かそれ以上の年齢になるまで
自分の夢を先延ばしすることを奨励され続けた。
働くことをやめて退職できること自体は、
すばらしい。
しかし年金制度には思わぬ罠がある。
それは将来に備えて貯蓄や投資の計画を
立てられる点はいいのだが、
夢の実現までも将来にとっておく
という過ちを犯してしまう点だ。
お金は将来のためにとっておいてもいい。
しかし 夢をとっておいてはいけない。
定年退職に関する勘違いのせいで、
自分が生きている間に本当にやりたいことは
60歳になるまで待たなければできないと、
20台の人までもが信じ込んでいる人が多い。
「いつか、必ずやるそ」
「たぶん、いつかやる」
「やりたいけど、今はできない。
だって○○○だから」
◇ 失敗したら、またやり直すだけ。
別の何かをまた試せばいい。
もし、未来に行くことができ、
自分がどんな失敗をするかを見て、
未来を変えるため現在に戻って
何か手が打てるとしたら、
これほど素晴らしいことはない。
実はそれが可能なのだ。
将来の後悔が予測できるなら、
頭の中で未来にタイムトラベル
しているのと同じだ。
頭の中でうまくタイムトラベル
できるようになれば、
今日どう行動するかによって
意識的に未来を変えることができる。
行動しよう!
そして夢をつかもう!
いま すぐに!
<今日の名言>
人は待つことによって、
人生の時間をどれほど失っているのだろう。
ラルフ・ワルド・エマーソン
先行きの不安が全部払拭されるまで待っていたら、
もう遅すぎる。 リー・アイァコッカ
今日一日の人生を大切に!
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