われは草なり伸びんとす     vol.737

11打数0安打5三振。 

 

    故野村克也氏の

 プロ野球人生1年目である。

 

拝み倒して

撤回してもらったものの、

 

シーズンの終了後には

解雇を通告されている。

 

その人が戦後初の三冠王となり、

名監督となった。

 

新国劇の名優とうたわれた

    島田正吾氏は駆け出しの昔、

  舞台で「千葉周作」の寺小姓を演じた。

 

たった1行ながら、

新聞の劇評欄に初めて名前が載った。

 

「島田正吾、観るに堪えず」

 

山中伸弥氏が執刀すると、

    20分の手術が2時間かかった。

 

足手まといの「ジャマナカ」という

異名を先輩医師からもらい、

臨床医になる夢をあきらめた。

 

その人がノーベル賞で

研究医の頂点を極める。

 

4月初旬、

   入社式という若い人も多かろう。

 

希望に燃える門出ではあるが、

コロナウイルスに出鼻を

挫かれた感は否めない。

 

何十年か前の新入社員時代の

我が身を顧みれば、

 

日々、挫折と失意と

狼狽の記憶しか残っていない。

 

高見順に

「われは草なり」と詩がある。

 

われは草なり 伸びんとす

伸びられるとき 伸びんとす 

伸びられぬ日は 伸びぬなり・・・

 

草の丈が伸びぬ日もある。

 

そういう日は、大丈夫、

あなたの見えない根っこが

地中深くに伸びている。

 

 

今日一日の人生を大切に! 

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