◇ 11打数0安打5三振。
故野村克也氏の
プロ野球人生1年目である。
拝み倒して
撤回してもらったものの、
シーズンの終了後には
解雇を通告されている。
その人が戦後初の三冠王となり、
名監督となった。
◇ 新国劇の名優とうたわれた
島田正吾氏は駆け出しの昔、
舞台で「千葉周作」の寺小姓を演じた。
たった1行ながら、
新聞の劇評欄に初めて名前が載った。
「島田正吾、観るに堪えず」
◇ 山中伸弥氏が執刀すると、
20分の手術が2時間かかった。
足手まといの「ジャマナカ」という
異名を先輩医師からもらい、
臨床医になる夢をあきらめた。
その人がノーベル賞で
研究医の頂点を極める。
◇ 4月初旬、
入社式という若い人も多かろう。
希望に燃える門出ではあるが、
コロナウイルスに出鼻を
挫かれた感は否めない。
何十年か前の新入社員時代の
我が身を顧みれば、
日々、挫折と失意と
狼狽の記憶しか残っていない。
◇ 高見順に
「われは草なり」と詩がある。
われは草なり 伸びんとす
伸びられるとき 伸びんとす
伸びられぬ日は 伸びぬなり・・・
草の丈が伸びぬ日もある。
そういう日は、大丈夫、
あなたの見えない根っこが
地中深くに伸びている。
今日一日の人生を大切に!
コメントを残す