◇ 以前、江戸時代の朱子学に
関する本を読んだことがある。
強力な理論体系と
きわめて合理的な発想から、
「人間はかくあるべし」とし、
やればできるんだ !
聖人になれるんだ !
という教育があったそうだ。
しかしこのやり方を、
荻生徂徠(おぎゅうそらい)
という人が批判した。
◇ 朱子学では、
とにかくトレーニングをすることで
人は優れた人間になれるという。
しかし、荻生徂徠はこう述べた。
人間っていうのは、
もともと持って生まれた特性がある。
豆は豆だし、米は米だ。
豆と米とどっちがいいかではなくて、
米は米としての役割があって、
豆は豆としての役割があって、
それを周りのものが、
これは米として成長させよう、
これは豆として成長させようと
していくことこそが、
やっぱり人間が本当に
成長していくことなのだと。
◇ なるほど。
全員を米にするとか、
全員を豆にするというような
朱子学全盛ときに彼が言ったことは、
現代にも通じる、
本来の教育のあり方かもしれない。
今日一日の人生を大切に!
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