「先進医療」と「保険診療」はどこが違うの? ① vol.616

 

◇ 最近「先進医療」という言葉を

    耳する機会が増えた。

 

 生命保険会社などのCMやDMで、

「先進医療特約」という内容を見て、

ご存じの方もいるかもしれない。

 

◇ この「先進医療」とは何かと言うと、

 

「厚生労働省によって

  指定されている新しい治療」

 

のことをいう。

 

「先進」という名前はついてはいるが、

この言葉のイメージと内容は

実はぴったりではない。

 

したがって、まず最初に、

「先進医療」と「保険診療」の違いについて

  説明することにする。

 

「先進医療」とはどういう意味かというと、

 

「これから保険診療の一つとして認めるか

   どうかの候補生のような新しい治療」

 

 のこと。

 

これに対して「保険診療」とは、

 

「有効性や安全性が確認されていて、

   割引料金(多くの人は3割負担)で

   受けられる治療」

 

のこと。

 

これは、検査も手術も薬も

すべて事細かに決められており、

辞書のような分厚い本に載っている。

 

「先進医療」とは「保険診療」

     入ることを目指している治療のことで、

 

新しいものに間違いないが、

保険診療を超えた先進的なもの、

という意味ではないことに注意が必要だ。

 

あくまで保険診療になる次の候補の

治療法のことだと考えたほうがいい

 

◇ 次の候補である理由は、

 

   大ざっぱに言えば

  有効性や安全性が高いレベルで

証明されていないからだ。

 

通常、保険診療の一員になるためには、

効くことと安全であることが

きっちり示されていることが必要になる。

 

◇ 先進医療は現在 89種類 もある。

 

  先進医療はがん治療に関連するものが多く、

 がんのための特殊な

放射線(重粒子線・陽子線)の治療や、

 

抗がん剤を使った治療、

特殊な手術方法(ロボットや腹腔鏡)

などがある。

 

がん以外にも、うつ病への磁気刺激治療、

遺伝子検査、肝硬変治療、臓器移植など

実にさまざまである。

                                    つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

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