◇ 世界三大格付け会社の1つ
ムーディーズは、
4月末に韓国政府当局者に対して、
格付け作業の予備調査をした。
その際、どのような質問をしたかが
明らかになった。
ただし、韓国の政府当局がどのように
答えかはわからない。
質問項目は、『中央日報』よる。
(5月15日付け)
この質問の中に韓国経済が抱える
問題点が隠されている。
1) 成長率目標(2.6%)は達成可能か
2) 税収見通しが良くないが、
財政健全性は悪化しないのか
3) 過度な半導体依存に対する代案は何か
4) 市場的だった韓国経済でなぜ民主労総
のような反市場主義が勢力を強めるのか
では、ひとつずつその問題点を
あぶり出していくことにする。
◇ 成長率目標(2.6%)は達成可能か
これは、率直に言って不可能。
この1~3月期のGDP成長率は、
前期比 マイナス 0.3%
期初の成長率はその年のGDP計算に
大きな影響を与える。
4~6月期も経済実態は
なんら改善していない。
輸出不振と内需不振が今後も続く。
◇ 税収見通しが良くないが、
財政健全性は悪化しないのか
文政権は、最低賃金の大幅引き上げの
見直しをする考えはない。
雇用悪化は財政支出で
カバーする方針のようだ。
したがって、今後も財政支出拡大は続く。
◇ 過度な半導体依存に対する代案は何か
全輸出の5分1は 半導体
この過度の依存から抜け出すには、
他産業が伸張しなければならない。
だが、自動車は米中の2大世界市場で
販売シェアが後退し続けている。
韓国の2大産業は 半導体 と 自動車。
自動車は競争力を失っており、
これに代わる産業がない。
半導体に取って代わる代案はない。
◇ 市場的だった韓国経済で
なぜ民主労総のような反市場主義が
勢力を強めるのか
民主労総は生産性を上げることに協力せず、
賃金だけを引き上げさせる集団と化した。
韓国経済を悩ましている
最低賃金の大幅引き上げの裏に、
この労組が圧力をかけている。
世界的な動きは、労働市場の流動化だ。
韓国ではこれに逆行する
「反市場的」動きをしている。
この労組は、文政権を支えているため
政権ぐるみで「反市場的」行動を取っている。
韓国経済に希望を持てない理由のひとつが
この労組との癒着だ。
◇ ムーディーズが以上のような理由により、
韓国経済の格付けを再検討すれば
「格下げ」になるかもしれない。
ムーディーズは今月、
韓国の新格付けを発表する。
もしその時、「格下げ」を
暗示するような形になれば、
韓国政府のこれまでの超楽観的発言が
否定され大騒ぎになる。
その時、韓国政府は最低賃金の
大幅引き上げを修正するのか。
無視するのか。
韓国経済をめぐる政策の混迷が、
よりいっそう深まることになる。
◇ またこの段階で、ウォン相場は
1ドル=1200ウォンを
大きく割り込んでいれば、
日本へ通貨スワップ協定を
申し込んで来る可能性もある。
<通貨スワップ協定:>
各国の中央銀行が互いに協定を結び、
自国の通貨危機の際、自国通貨の預入や
債券の担保等と引き換えに一定のレートで
協定相手国の通貨を融通しあうことを
定める協定のこと。
その場合、日本はどのよう対応すべきか。
その時は断固として固辞しなければならない。
日本に対して理不尽な要求を出すと、
後で大変なしっぺ返しを食うということを、
DNAとしてしっかり体内に
植え付けるべきであろう。
完
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