台湾・蔡英文総統は隣のイケメンなんて怖くない ② vol.474

 

◇ 台湾は、蔡政権になって確実に変わっている。

 

    議会では「中華台北」という名称についての

    議論が公になされるようになった。

 

また、最近のニュースでは、

米映画評論サイトがアジア・中国で

最も美しい顔を選ぶ投票イベントで、

 

台湾出身の有名人の国籍を示すアイコンに

中国の五星紅旗が表示されたことで、

台湾の外交部が同サイトに訂正を求めた。

 

ひと昔前の台湾だったら、

そこに「五星紅旗」が表示されても

何も言わないどころか、

疑問にも思わなかったかもしれない。

 

それが、今では抗議をするまでになった。

 

◇ こうした、台湾が台湾としての存在を

    アピールする地道な活動が

     国際的に認知されると同時に、

 

正月の習近平による

「台湾への武力行使も辞さない」

というスピーチに危機感を覚えた欧州議会は、

 

台湾を支援するとの内容の声明文と、

議員155名の署名を、蔡英文総統に渡した。

 

蔡政権はまたひとつ心強い

後ろ盾を得たことになる。

 

◇ 2020年の総統選挙だが、

    国民党はまだ候補者を絞れていないようで、

    党内調整にまだ少し時間がかかりそうだ。

 

蔡英文総統は、2018年11月の

「九合一」地方選挙で惨敗した後、

 

党主席を辞任し、

支持率は10%台まで下落したことから、

2020年の総統選挙はかなり厳しいとみられ、

 

彭明敏や李遠哲ら台独派の長老たちに

再出馬を止められていた。

 

しかし、正月の習近平の演説が

その状況を劇的に変えた。

 

習近平は、

台湾に「一国二制度」、「武力行使」

放棄しないと脅しをかけ、

 

蔡英文はすぐさまそれに対して反論した。

 

このことが蔡英文の支持率を

30%台まで引き上げた。

 

米中経済貿易戦争で

追い込まれた習近平は、

台湾を脅したつもりが、

 

敵に塩を送る結果となったわけだ。

 

◇ 2020年の国政選挙は、

    今の台湾にとって最大の課題だ。

 

台湾人にとっては、

「国家」を選ぶ真剣な選択となる。

 

2018年の「九合一」選挙では

民進党が大敗し、

予想外に国民党が躍進した。

 

中国は、この勢いに乗って

台湾を併合したいとの焦りがあったから、

 

正月の習近平のスピーチが

あったのではなかろうか。

 

◇ 日米も、2020年の国政選挙の行方を

    見守っているはずだ。

 

目下昂進中の米中経済貿易戦争の動向も、

2020年の選挙に関わる大きな外因となる。

 

チベット、ウイグル、香港の実例も、

台湾に対する影響は極めて大きく、

 

中国の台湾に対する恫喝は

どこまで台湾の存在に影響を及ぼすのか、

世界も注視している。

 

2020年の選挙は、

人類史にとっても世紀の選択となる。  

                                      

 

 

今日一日の人生を大切に!

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