愛と執着と冷却期間 vol.377

 

愛というのは、

    執着という醜いものにつけた仮りの、

    美しい嘘の呼び名かと、私はよく思います。

                                          伊藤 整 「変容」

 

微生物によって有機物が分解され、

別の物質を生み出すことを「発酵」という。

 

現象そのものは同じでも、

生まれてくるものが有害物質の場合は、

これを「腐敗」と呼ぶ。

 

伊藤整の「愛」「執着」

これによく似ている。

 

「愛」からは笑顔や思いやりが生まれ、

    「執着」からは嫉妬や暴力が生まれる。

 

  恋愛の縺れによる殺傷事件が

       連日報道されているが、

 

  これはまさに「執着」がなせる業。

 

化学作用によって醜い「執着」

元の美しい「愛」に戻すには、

 

感情で加熱した心の中の

温度を下げるしかない。

 

 世間ではこれを「冷却期間」と呼ぶ。

 

◇ 作家の高見順に、国語辞典の項目を

     男女の仲になぞらえた警句がある。

 

 辞書は「あい(愛)」にはじまって

「わんりょく(腕力)」に終わる。

 

暴力というおぞましい有害物質が生まれる前に、

「冷却期間」を忘れてはならない。

 

 

<今日の名言>

知識への投資は常に最高の利息がついてくる  

                        ベンジャミン・フランクリン

 

*知識への投資に損はない。

  そればかりか利息もついてくる。

 

 

今日一日の人生を大切に!

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください