◇ 60歳で定年を迎え、
悠々自適の余生を送る。
そんな時代は過去のものになる。
少子高齢化が進み、
年金財政が逼迫しているからに他ならない。
年金を受け取る年齢は上がり、
受け取る金額が激減する可能性もある。
一方で、医療費や介護保険の
自己負担は増していく。
生計を立てるために
働き続けなければならない現実が迫る。
いわば、定年がなくなる
「無定年」時代の到来だ。
老後を年金だけに頼れない時代に、
どう生き抜くか。
これからの働き方を考えてみることにする。
◇ 公的年金積立金が2050年代に
枯渇するとの試算が出てきた。
現役の所得に対する年金給付率は
50%を割り、高齢者の生活を揺るがす。
政府見通しのままでも
「年金額」は大幅縮小。
高齢者は長く働く社会になる。
少子高齢化社会の日本。
現役世代が負担する保険料を
高齢者の年金に充てる
「世代間扶養」を基本とする中、
現役世代はどこまで高齢者を
支えられるのか。
それは今の現役世代が将来、
年金をきちんと受け取れるのか、
ということでもある。
◇ そもそも、年金の財源は
どうなっているのか。
2018年度予算での高齢者へ支払われる
年金給付総額は 55.1兆円 に上る。
このうち7割に相当する38.5兆円が、
現役世代からの保険料収入。
自営業者であれ、無職であれ、
20歳以上60歳未満の国民が
加入する国民年金と、
会社勤めの従業員と雇用主が
折半して負担する厚生年金から賄われる。
さらに2割強の12.7兆円分は税金で、
それでも足りない分を過去の公的年金の
余剰資金からなる年金積立金で補う。
政府は「100年後も安心だ」という。
資料によると、
確かに2110年度も積立金が残っている。
この額は公的年金の給付額の
1年分に相当し、
2110年度以降はこの規模で
安定すると目論む。
つづく
今日一日の人生を大切に!
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