引きこもりの夏目漱石   vol.1051

 

「吾輩は猫である。

   名前はまだない」

 

  この印象的な書き出しで

  始まる文章は、

 

 明治の文豪・夏目漱石の

「吾輩は猫である」という小説だ。

 

この夏目漱石、

 

実は日本の「初代引きこもり」

とも言われている。

 

大学を卒業して、

  教師になったのも成り行き。

 

  だから仕事にも興味を持てない。

 

そんな悶々としたある日、

突然、文部省に命じられて、

 

英語研究のために、2年間

イギリスに留学することになる。

 

漱石33歳、明治33年のこと。

 

漱石を打ちのめしたのは 英語!

 

日本では英語の先生をしていたのに

英語がまったく通じなかった。

 

当然、大学の講義もわからない。

 

そして、しまいには、

下宿に引きこもってしまった。

 

これが初代引きこもりの瞬間。

 

結局、任期を待たずして

帰国することになる。

 

初代引きこもり・夏目漱石、

イギリスで挫折。

 

しかし、ただひとつ、

 イギリスの挫折には

 大きなギフトが隠されていた。

 

イギリスに行って、

異国の地から日本をあらためて

見つめ直してみたら、

 

英文学に対して自分が抱いてきた

疑問に対する答えが見えてきたという。

 

たとえそれがやりたくないことでも、

徹底的に向き合ってみることで、

 

自分が本当にやりたいことに

気づいたということになる。

 

吾輩は引きこもりである。

名前は 夏目漱石」

 

初代ニート、日本で復活!

 

後に、夏目漱石は

 学生を前にした講話で

 こう述べている。

 

ああ、

ここにおれの進むべき道があった!

ようやく掘り当てた!

 

いま置かれている環境で、

「やるべきことを」を徹底的にやってみる。

 

すると、やりたいことがわかる。

 

何でも徹底的にやれば、

本当にやりたいことが

見えてくるのである。

 

<今日の名言>

馬は走る。花は咲く。人は書く。

自分自身になりたいがために。

         夏目漱石

 

*人にそれぞれ持ち味があります。
 そして何事も徹底的にやらなければ
   その持ち味はわかりません。

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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