◇ 中国で最高のヒーローは
誰かと聞くと、
「岳飛」という答えが返ってくる。
岳飛は南宋時代の武将で、
民衆にも絶大な人気を誇っていた。
その岳飛の影響力拡大を恐れた
宰相の「秦檜」が、
岳飛を無実の罪で殺害してしまった。
後世になって泰檜は
売国奴として国民に嫌われた。
今も杭川・西湖のほとりにある
岳飛の「岳王廟」の前には、
手を後ろで縛られ正座させられている
泰檜・王氏夫妻の像がある。
泰檜が犯した罪は、
何世紀にも渡って言い伝えれられてきた。
それは、
「中国人は過去の屈辱を
決して忘れない」
ことを示唆している。
◇ 韓国の財界人によれば、
韓国にも世代を超えて
過去の屈辱を忘れまいとする
文化があるそうだ。
先祖の誰かがはずかしめを
受けた場合、
その後、一族はずっとその恨みを
忘れないという。
一族が集まると、
はずかしめを受けた場合
故人のために、
世代が代わっても
ずっと追悼の儀式を続けるようだ。
◇ トンビたち日本人は、
韓国のこうした文化があることを
理解した上で、
「従軍慰安婦の問題」などに
対応していかなければならない。
韓国側は、
賠償金額が多いとか少ないとか、
そういうことを
問題にしているのではない。
日本の姿勢を問うているのである。
ならば、日本の政治家はもっと
相手の立場を考えて行動すべきだろう。
日本人は「もう楔は済ませた」
といった考えをしがちだが、
それは韓国や中国には通用しない。
だから、靖国の参拝も、
もっと慎重にしなければならない。
「戦争犯罪人が合祀されているのは
わかっているが、死者を敬うのは
日本の文化だから参拝する」 と、
粘り強く理解を求める必要がある。
「相手の文化を尊重する気持ちを
忘れてはならない」ということだ。
それが日本が「賢い国」になる
バロメーターとなる。
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