◇ 福岡ソフトバンクホークスと
読売ジャイアンツは、2020年11月、
日本シリーズで対戦した。
次ぎの二つの文は、
その結果を記述したものである。
福岡ソフトバンクホークスは優勝した。
読売ジャイアンツは負けた。
「福岡ソフトバンクホークスは勝った」
と
「読売ジャイアンツは負けた」という文は、
まったく違う意味を持っている。
「福岡ソフトバンクホークスは勝った」
という文書からは、
ホークス選手たちの優勝のシーンが
思い浮かぶ。
今年も、また勝った!と・・・
「読売ジャイアンツは負けた」
という文書からは、
巨人がまた今年も負けたのか、
という敗戦のシーンなどが思い浮かぶ。
同じシーンの状況ではあるが、
二つの文章の意味するところは全く違う。
問題の提示の仕方が考えや選考に
不合理な影響をおよぼす現象を
「フレーミング効果」という。
◇ たとえば
①10%の確率で9500円もらえるが、
90%の確率で500円失うギャンブルを
やる気がありますか。
②10%の確率で1万円もらえるが、
90%の確率で何ももらえないくじの券を
500円で買う気がありますか。
この二つの選択肢を与えると、
②を選ぶ人が圧倒的に多い。
これは、外れたクジに払ったのは
費用だと考えるからである。
「損失」という言葉は、
「費用」という言葉より、
ずっと強い嫌悪感をかき立てるようである。
◇ そういうわけで、
客観的事実に基づかない選択が、
実際、多数行われる。
人は事実よりも、
言葉遣いや表現に左右される。
したがって、「もらう」と
記述されていれば、
確実な結果を選び、
「失う」と記述されていれば、
その同じ選択筋を退けると
予想されるのである。
なるほど、これはおもしろい・・・
つづく
<今日の名言>
人生は道路のようなものだ。
一番の近道は、たいてい一番悪い道だ。
フランシス・ベーコン
*多くの人は、近道や楽な道を選びます。
その結果、逆に遠回りすることになって
しまうこともあります。
あえて厳しい道を選択した場合は、
問題解決能力が高まり、
今までにないヒントを発見し、
大きなチャンスを掴むことができるのです。
今日一日の人生を大切に!