◇ ある著名なK氏が、

  経営者対象の講座を勤めた時のこと。

 

会場に入ると、最前列の席には、

著名な初老の社長が座っていた。

 

k氏はその社長の著書を

読んだことがあった。

 

緊張の中で講座を終えると、

社長がK氏に歩み寄り、

 

「勉強になった。ありがとう」

  頭を下げた。

 

◇ その後も、k氏が講座を担当した際、

 

  社長は最前列で熱心に

    メモを取る姿があった。

 

そして、毎回、帰り際に

お礼を述べる姿に感銘を受けたという。

 

「われ以外、皆わが師」

 

 この言葉は代表作「宮本武蔵」をはじめ、

 数々の傑作で名を挙げた、

 

 大正・昭和期の小説家である

 吉川英治の座右の銘である。

 

◇ 吉川英治は高等小学校を中退後、

  独学で勉強に励んだ。

 

「日常で接する人のすべてが

  私の学ぶべき対象である」

 

謙虚な学びの姿勢を貫いた。

 

我々の職場にも、肩書、経歴、

年齢にかかわらず、

 

豊富な経験や優れた面を

持っている人が大勢いる。

 

人や書物だけではなく自然など、

学びの対象は様々にある。

 

そうした学びを、

自らの生き方や業務に

活かしていきたいものだ。

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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