◇ アジアにおける
このNATO軍設立の構想は、
そもそも安倍首相が第一次政権時に
「セキュリティ・ダイヤモンド構想」を
打ち出したのがきっかけであった。
しかし、これまでこのような
4か国が手を組んで中国と対立する
事態は起きたことはなく、
もし尖閣諸島でリアルな領土奪還の
小競り合いが起きた場合に、
本当にワークするのかどうかが
大きな問題になりそうだ。
◇ さらに、安倍政権から
そのまま引き継いだ菅政権には、
人事権で大きな力を握る
二階幹事長なる親中派の人物が
鎮座している。
安倍首相を背後で操り、
菅氏とは犬猿の仲のはずの
今井元首相補佐官が、
なぜか内閣官房参与として
居残っていることも、
対中国政策では大きな障害になるだろう。
◇ このご両人は米国国務省の
正式文書上でも、
安倍政権の中にいる
親中派 ということで、
すでに名指しされている
要注意人物なのだ。
したがって、本当に中国と戦闘状態に
至るような最悪の危機に瀕したときに、
菅政権はどうするつもりなのかに
おのずと注目が集まる。
◇ 他人には平気で恫喝をかけ、
自分が責めあげられると
ビビりまくるこの首相のことだから、
結果は日本学術会議の騒動と
同じようにスタック状態に陥り、
まったく機能しないことも
容易に予想される。
もともと、親中派の政権は
どうしても米国に睨まれ、
長続きしないという大きな問題もある。
菅政権もやり方を間違えれば
あえなく「政権終了」というリスクに
直面することさえありそうで、
その判断が大きな関心事になりそうだ。
◇ あまり考えたくないことだが、
もし中国が実力行使で
尖閣諸島を支配しようとした場合、
日本にとっては北朝鮮からミサイルが
飛んでくるかも知れないといった
地政学リスクよりは、
さらに深刻な主権侵害となるのは明らかだ。
米国・インド・オーストラリアが、
日本の代わりに中国と
一戦やりあうようなことになれば、
これまで経験したことのない
地政学リスクに直面することになる。
◇ 本土に攻撃が及ばなければ、
いったんはアルゴリズムが働いて
ドル円は円高になるのだろうが、
日本の領土が巻き添えになって
中国となんらかの戦闘状態にまで
陥った場合には、
今度は円が売られるリスクも
考えておく必要がある。
◇ 以前から想定はされていたものの、
実際にはありえないと、
今までは考えられていたが、
もし現実となった場合、
為替のみならず株式相場にも
深刻な影響を及ぼすことになる。
足元の中国の動静をみていると、
あり得ない話ではなくなりつつあることを
強く感じさせるご時世だ。
一応、ご注意いただければと思う。
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