◇「オックスフォード大学は、
何を教えようと考えているのか」と、
ある知識人が尋ねたところ、
学長はこう答えた。
インドを失った連合王国は、
もはや今後大きく成長することが
できない国家です。
いわば、没落が運命づけられている国です。
学生たちには、そのことを
しっかり認識してほしいと思っています。
オックスフォードは、
明日の連合王国を担っていく
エリートを輩出する学校ですから、
未来のリーダー達に、連合王国の現実を
しっかり理解してもらいたいのです。
そして没落を止めることはできないまでも、
そのスピードを緩めることが、
いかにチャレンジングで
難しい仕事であるかを
理解してもらいたいと考えています。
◇ 自国の没落をリアルに認識してほしい
という言葉に、
トンビは驚くと同時に感動を覚えた。
オックスフォード大学は、
恐ろしいほどのリアリズムと
深い哲学のもとに、
未来のリーダー達に本当に必要な教育を
展開しようとしている。
学生たちも大学側の意を
しっかりと受け止めているようだ。
◇ オックスフォードでは、
一番優秀な学生は外交官を目指す。
ネゴシエーションを通じて
連合王国の伝統と歴史を守り、
没落のスピードを緩めたい
ということなのだろう。
◇ もう一つ、優秀な学生が目指す職業は
次の世代を育てる教師だそうだ。
そして、それより成績が劣るグループが、
シティに行ってお金儲けに精を出す。
この順位付けが非常に重要だ。
このような優れた教師や学生たちがいる限り、
連合王国は没落の運命にあるとはいえ、
国際社会でしぶとく生き残っていくだろなと
強く感じた。
日本も、今の状況をしっかり把握して、
どういう人材を育てていかなければを
認識する必要がある。
経済も大事だが、
それよりも大事なのが教育だと、
トンビは思うのである。
今日一日の人生を大切に!