Categories: 世界情勢

来年の東京オリンピックは夢物語 ③  vol.790

秋の第2波の危険は

  全世界的な問題だが、

  日本には特に独自のリスク要因がある。

 

それは

 

「クラスター対策を当てにして

 PCR検査の件数を絞り……その結果、

 

 政策決定に必要な感染者数を

 把握できなくなってしまった」

 

という深刻な事態である。

 

専門家会議の尾身茂=副座長が

  参院予算委員会で正直に答弁したように、

 

「実際の感染者数は

101520

 それは、誰にも分からない」

 

それは当然で、

感染しても潜伏期間が長く、

 

発症しなくてもその間に他人に

感染させてしまう可能性があるのが

今回のウイルスの大きな特徴のため、

 

検査を発症者や重症者に絞って

未発症者や軽症者を見逃せば、

たちまち感染経路は不明になってしまう。

 

専門家会議が、緊急事態宣言を

  解除する判断の基準として、

 

1週間の10万人当たりの

 新規感染者数が0.5人以下」を示しているが、

 

そもそも何人を検査したら何人が陽性で、

その未発症、軽症、重症の割合は

どうなのかということを、

 

厚労省自体がまったく把握できていない

という状況では、

 

この10万人当たりという数字は

ほとんど意味をなさない。

 

そして最近言われいることに、

  気になることがある。

 

今回、日本で流行っているのは

S型ウイルスで、

 

欧米で流行したL型ウイルスに比べて

病原性が低い。

 

それが日本で感染者数が

少ない理由の1つであり、

 

秋の第2波では、今までと違うL型が

入ってくる可能性があり、

 

そうなると1万人を超える死者が

出てもおかしくない。

 

このような最悪事態を想定して、

  すべての対策を10月」へと

  集結させてはじめて

  東京五輪の実施が可能となるが、

 

政権も組織委もそんなことは

起きて欲しくないという

希望的観測にのみにすがりつく姿勢を、

ますます強めているように見える。

 

安倍首相もその辺の事情は

十分過ぎるぐらいわかっているはずであり、

 

「簡素化しての開催」と言いながら、

IOCと共に判断を先延ばしをしているが、

 

あとは、

 

どのタイミングで

五輪の中止を公表するか

 

そのタイミングを図っているのであろう。

 

海外の新聞記事は、

次の言葉で結ばれている。 

 

“Hope for the best

while preparing for the worst.”

              完

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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