◇ 国内でFXが流行り始めた十数年前、
ほとんどの業者が自社の運転資金と
顧客から預かった預託金を、
1つの口座で管理するという
どんぶり勘定の経営を
行っていたことが判明し、
今では信託保全で顧客資金は、
しっかりと分けた管理運用が求められている。
しかし、安倍政権における年金の原資は、
まさにこのどんぶり勘定の域に達している。
◇ 一応はGPIFによる分別管理でありながら、
株や為替相場で都合が悪くなると
平気でこの資金を使って買い支えを行い、
為替では介入の代行もどきの機能を
発揮させているのは大問題で、
国民に対する重大な背信行為
ではないかと思う次第だ。
この政権を支持する国民の方々は、
こうした行為にすらも怒りを
覚えないのだろうか。
もはや絶望的な気分といえる。
◇ 参議院選挙直前に金融庁が発表した
不可解なレポートでは、
年金資金は平均でも
2,000万円足りなくなるので、
自助努力で投資なり貯金なり
せよという内容だった。
しかしどうやら実態は
それよりもはるかに悪化しているようで、
もはや原資は残らない方向に
向かっているように思われる。
◇ リーマン・ショックから丸11年。
ここから米国株で大暴落などがあれば、
今回ばかりはGPIFの原資が
完全に枯渇するという、
ダムの湖の底を垣間見ることの
できるような状況が示現するのも
そう遠い話ではなさそうだ。
◇ 年金の不足部分をなんとか
自分の投資行動で穴埋めしようと
一念発起して、
ネット証券などの投資セミナーに
ど素人の個人投資家が
押しかけているようだが、
下手くそとは言えプロがやって
この調子なのだから、
個人投資家は、むやみに金融投資に
資金を突っ込んで溶かさないように
十分な注意が必要だ。
◇ 我々は国民年金保険や
厚生年金保険という名称のサービスに
「保険料」という形で資金を支払っている。
しかし、そもそもベースになる
支払いすら確保されず、
しかもここ一番で何も返ってこない、
いわばベネフィットの何も存在しない、
恐怖の詐欺的掛け捨ての仕組みを
保険と呼ぶのはあまりにもひどすぎる。
これは保険の名称を借りた
新手の税金の搾取にすぎない。
少なくとも保険という名称は
即刻やめるべきだろう。
◇ 日銀とGPIFをはじめとするPKO軍団の
異常な買い支えのおかげで、
お盆を過ぎても日本の株式市場は
閑古鳥が鳴き、
取引ボリュームは日々激減中だ。
株価を支えることは
インチキアベノミクスの成果を
ねつ造するのには役立っているのだろが、
果たしてそれ以外に何の意味があるのか。
そろそろこの茶番のスキームも
終焉すべき時期が到来していることを
強く感じる次第だ。
◇ 20代、30代の若者は、
年金はもらえないと考えたほうがいい。
将来の老後のために、
NISA やiDeCo を最大限利用して、
自らの責任で長期運用をすることをお勧めする。
完
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