◇ 世界的に景気後退が
徐々に明らかになってきた。
米FRBは、利上げ停止や
資産縮小中止などを繰り出して、
株暴落を止めている。
日本は金融緩和を続行したことで
それはできない。
◇ 今までFRBは、
株式市場の過熱感を心配して
利上げを急いでいたが、
一転、今は株暴落を心配してFRBは、
方向転換したようである。
特に、トランプ大統領・パウエル議長
トップ会談後、FRBの行動は変わった。
◇ 景気の指標は本当に悪くなってきた。
バラ積貨物船の価格である
バルチック指数が大きく落ちてきたし、
米自動車ローン延滞も700万件超になり、
米家計債務総額が1,500兆円まで膨らんでいる。
景気後退の指標がでてはいるものの、
株価だけは26,000ドルを
目指して上昇している。
しかし上昇しているもの、そこには
過熱感はなく取引量も低調なままである。
◇ 強気派のロバート・シラー教授も
「今年のリセッション入りの
高い確率があると見受けられる」と指摘し、
「人々が心配していることを
示す一連の兆候がある。
株式市場は最長級の強気相場でもあり、
それが近いうちに終わりを迎える
との感覚がある」と語った。
しかし、パウエルFRB議長は、
「リセッションの可能性が
高まっているとの感触はない」
と否定した。
※リセッション: 景気後退
米国はいま景気弱気派と強気派の
拮抗した状態なのかもしれない。
◇ 日経平均は、市場取引の7割の
海外投資家の買戻しと日銀ETF買いにより、
NY株価と同様な動きになっている。
今のところ戻り相場で
かろうじて21,000円を維持している。
日本企業の方が、中国の影響を受けて、
企業業績の落ち込みが米企業より大きい。
自社株買いで株価の維持を
図る企業が増えたことで、
株価が逆に上昇している。
◇ 日銀・政府共に金融緩和と
財政出動を今までずっと続けてきたことで、
対応の政策が打てない。
というより、
低金利政策による地方銀行の赤字で
救済合併が増えてくることが予想できる。
銀行の収益確保ができず、
末端金融機関が資金はがしをして、
金融の流動性を失うことによる
日本経済の苦境は間違いない。
つづく
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