◇ 文大統領の任期は、
2022年5月 まで。
21年は次期大統領選挙の年。
この年は、韓国社会の政治的な注目が、
選挙運動に向けられる。
政策議論は二の次となる。
こうなると、
真に政策議論に集中できるのは、
今年と来年だけ。
この貴重な2年間が、道徳主義の
「革新的包容国家論」に時間を費やされる。
そういうリスクを考えたことがあるだろうか?
◇ 来年の最低賃金の引上げ議論は、
これから始る。
昨年(16.4%)、今年(10.9%)と
引上げられた後、
来年はどの程度の引上げになるのか。
文政権ですでに、
約30%の引き上げた後だけに、
引上げ幅をめぐり議論が沸騰すると思う。
これまでは、使用者側の意見を完全に無視し、
労働者側の主張がほぼ受入れられる形で決定した。
◇ 韓国経済は昨年10月から
すでに不況局面に入っている。
あるいは、これを理由に最低賃金の
大幅引上げによる消費刺激論が
出されるかもしれない。
賃上げ率を生産性上昇並みに抑えて、
企業収益のバランスを取るしかない。
大幅賃上げによる消費刺激論に乗ると、
韓国経済は取り返しの付かない
事態に至ると思われる。
昨年、起こった雇用悪化に注目すべきだ。
それが、大幅な最低賃金引上の結末となる。
◇ 18年1年間の就業者増加幅は
9万7,000人にとどまった。
17年の就業者増加幅の3分の1にすぎない。
2009年のグローバル金融危機以降で、
最も少ない年となった。
失業者数は107万3,000人と、
同じ統計基準で比較が可能な
2000年以降で最も多かった。
失業率は3.8%と、
17年ぶりの最高水準となった。
◇ 前述したように文政権が
落ち着いて政権運営できるのは
今年と来年の2年間だ。
今年は、すでに最低賃金の
大幅引上げに踏み切っている。
残りは来年の政策運営だが、
再び、大幅最賃引き上げにこだわるだろう。
となると、文政権は、
これといった経済政策を何もやらず、
「雇用を破壊しただけ」という
最悪の政権というシナリオになりかねない。
文政権の崩壊はもう目の前だ。 完
今日一日の人生を大切に!