◇「待て、しかして希望せよ」とは、
アレクサンドル・デュマの名作
「モンテ・クリスト伯」の
最後に出てくる有名な言葉だ。
「モンテ・クリスト伯」といえば、
日本では「巌窟王」として
親しまれてきた作品である。
◇ 主人公が友の裏切りで、
14年間も孤島の監獄に幽閉されてしまう。
その間、主人公は、獄中で出会った
老囚人の神父からさまざまな学問を学ぶ。
ある時、脱獄の機会を得て、
神父の隠し財産を受け継いで、
主人公を追い込んだ人々へ
復讐をはかっていくというあらすじ。
なかでも、過酷な投獄生活が、むしろ人生の
ターニングポイントとなるプロセスは、
読む人に大きな示唆と勇気を与えてくれる。
◇ どのような状況に置かれても、
自分の希望を捨てない限り、
助けてくれる人が現われ、
道は開かれるといえる。
人生に豊かな実りをもたらすのは、
置かれた環境ではなく、
その人自身の意志と行動によるもの。
まさしく
「待て、しかして希望せよ」なのだ。
<今日の名言>
この世には、幸福もあり不幸もあり、
ただ在るものは、
一つの状態と他の状態との
比較に過ぎないということなのです。
きわめて大きな不幸を経験したもののみ、
きわめて大きな幸福を感じることができるのです。
(中略)
人間の叡智はすべて次の言葉に尽きることを
お忘れならずに。
「待て、しかして希望せよ!」
第七巻117章 モンテクリスト伯爵
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