◇ 毎年20万人を超える夫婦が離婚し、
そのうち子どものいる家庭が
6割を超えるという状況を見ると、
個人にとって家族とはどういう存在なのかを
学んでおく必要がある。
そもそも、家族が愛情と血縁で
固く結ばれているという単純な
思い込みにこそ、多くの危険が潜んで
いることに注意を払うべきではないだろうか?
◇ 一連の「家族内殺人事件」には、
豊かな家庭もあり、また最貧の家庭もあり、
単純に経済的な事由から起きた事件と
決めつけてしまうことができない
側面があることがわかる。
日本人が「義理と人情」に弱いのは、
イエやムラなどの「地縁」、「血縁」という
人と人との強いつながりによって、
形成されているためであろう。
しかしそんな日本人が、
一番大切にしてきたはずの血縁の
根幹にあたる肉親を傷つけたり、
殺害まで及ぶという凶悪な暴力事件は、
重要な問題を孕んでいる現象なのかもしれない。
◇「愛情」とか「血縁」というのは、
まさに家庭内の潤滑油。
家族のメンバーの信頼関係が
うまく保たれているときは、
相乗効果で、うまく「家庭」が機能する。
しかし、長い期間培われた不満や不安で、
相互の信頼関係が失われ、夫婦間や親子間で
利害が衝突している家族にとっては、
「愛情」とか「血縁」は、
かえって負担になる。
相手の要求をのまなければ
「愛情がない」と非難されるし、
「血のつながった親子じゃないか」と
言われれば要求に従わざるを得なくなる。
こうした我慢が限界に達すると、
悲惨な事件が起きることになるのである。
現在の日本で殺人事件は、
年間に1000件ほど起きているが、
そのうち親族がらみのものは
半数以上を占めている。
◇トンビは、日本でいま最も治安の悪いところは、
冗談抜きで「家庭」だと思っている。
一般の路上では「正当な理由」もなく
包丁やナイフを持ち歩いていたら
銃刀法違反になる。
ところが、多くの家庭には、
そうした「凶器」が常に用意されているのだ。
私たちは、企業だけでなく家庭内にも
賢いマネージメントが必要だということを
学ばなければならない。
キャバクラで夜遅くまで飲んで 、
静まりかえった家庭に帰るときは、
十分注意が必要だ。
もしかしたら、包丁を持ったあなたの奥さんが、
目の前に立っているかもしれない。
ゾ~ ~ ~
今日一日の人生を大切に!