衆議院の解散が濃厚。
想定される総選挙の日程は、
10月10日公示、22日投開票。
ずれ込んでも、29日投開票になりそうだ。
野党は、疑惑隠しだ、大義がないと、さっそく反発。
国民は、「また選挙か~」と醒めた目で
みているのではなかろうか。
選挙という言葉を聞いて、
トンビが思い出すのが「田中角栄」
「歩いた家の数しか票は出ない」
「手を握った数しか票は出ない」 と唱え、
自派の候補者に “ドブ板選挙 ” を強く推奨した。
本日は田中角栄という人間の別の側面を
垣間見ることがエピソードを紹介する。
◇ 角栄は、人の「死」について
とりわけ敏感であった。
ロッキード裁判が世間の注目を
集めていた1970年代、三木派の代議士、
渋谷直蔵の夫人が若くし病没した。
角栄は訃報を聞くと同時に、
渋谷の地元である福島に
供花を届けさせた。
その数日後、通夜と葬儀が
執り行われることになった。
夏の暑い日、渋谷の地元には
見たこともない大きな生花が届けられた。
配達人が送り主のメッセージを
喪主の渋谷に見せた。
差出人は田中角栄だった。
「暑い季節、前に贈った花は
しおれているでしょう。
新しい花を贈ります。
どうか新しい花と変えてください。
ご冥福をお祈りいたします」
渋谷は思わず目頭に手を当てた。
後に渋谷は、派閥幹部にこう語ったという。
「角さんのムラに鞍替えしたいと思った。
あれほど胸を打たれたことはない。」
*ムラ : 派閥
田中角栄は 中学校しか出ていないが、
誰よりも人の気持ちがよくわかる人であった。
今日一日の人生を大切に!