◇今まで数多くの映画を見てきましたが、
トンビのベスト10にランクインするのが
「男はつらいよ フーテンの寅さん」
シリーズです。
今でもときどき見ています。
◇堂々巡りのフーテンの寅さんは
「進歩」とか「成長」というものを
一切拒絶しています。
◇昨日も 今日も 明日も 永遠に
同じ日常を繰り返します。
ストーリーも、マドンナが変わるくらいで
毎回ワンパターンですが、
そのワンパターンの中に「安心感」があり、
「やさしさ」があり、そして「昭和」という
懐かしい時代があります。
◇東京大学法学部卒の山田洋二監督と
東京の下町で辛酸をなめた渥美清氏との
100時間にも及ぶこの映画は、
「監督の頭脳」と「渥美清の肉体」
との真剣勝負でした。
そして、死ぬことによって、
渥美清氏は勝利しました。
◇あまり知られていませんが、
渥美清氏の前職は、
本物の「テキヤさん」だったんです。
そして彼の脚本を手がけたのも山田洋二監督。
寅さんがしゃべるセリフが
しゃれているのは、監督の言葉だからです。
今日は、その「寅さんのセリフ」を
ここで蘇らしてみます。
1ヶ月ぐらい飯なんか食わなくたって平気だ。
胸の中に炎が燃えている。
そこへ恋という一文字放り込むんだ。
パァーと燃え上がるぞ !
天国なんじゃないの そういうもんだよ。
のたうち回るような 恥ずかしくて
死んじゃいたいような 恋をするんだよ。
歩いているうちに 風が吹き飛ばしてくれらぁ
これからいい事 いっぱい待っているよなぁ
粗末にしてしまったんだ。
お前は何のために生きているんだ。
なに?てめぇのこと 棚上げにしている?
当たり前じゃないか そうしなきゃ
こんなこと言えるか!
なんとなく あの音楽と
寅さんの声が聞こえてきませんか?
*今日一日の人生を大切に!