◇ 今日、中国の人々は、
林立する記念碑に囲まれて
暮らしていると言ってもよい。
いずれも博物館、史跡、
公共的な彫刻作品などを通じて、
市民に過去を
思い起こさせるために
使われている。
◇ 博物館や公共の記念碑は
多くの国々で、
国民的な記憶 と
アイデンテイティ を
形成するのに
きわめて重要な役割を
果たしてきた。
世界中の人はどこでも、
それぞれの記念碑を尊重している。
◇ しかし中国共産党は
1991年以来、
過去の記憶の
祈念址(し)を建設し、
それらをイデオロギー的な
再教育に利用しようとしてきた。
その並々ならぬ力の入れようは、
前代未聞である。
◇ 1991年以降、
中国共産党には、
共産主義の旗を降ろし、
本格的にナショナリズムを
採用するしか、
選択の余地はなかった。
中華人民共和国を
ひとつにつなぎとめ、
冷戦後の時代に共産党政権が
権力を維持していく上で、
「ナショナリズム」が
唯一のイデオロギー的な
「接着剤」となったのである。
◇ 「立ち遅れれば
殴られるということ、
発展を遂げることしか
復興は実現できない」ことは、
これまでの歴史と現実を
見れば明らかである。
近代において中国は、
列強諸国に陵辱されてきた。
その大きな原因は、
当時の中国が貧しく弱かったからだ。
以来、中華民族の偉大なる
復興を成し遂げることは、
各世代の中国の人々の揺るぎない
奮闘目標となってきたのである。
つづく
今日一日の人生を大切に!