Categories: 人物に学ぶ

安東省庵(あんどうせいあん)  vol.1040

 

人能(よ)く己れを虚(むなしゅ)うせば、

善を人に取る

 

水戸藩主の徳川光圀は

  中国から亡命してきた大学者

     朱舜水(しゅしゅんすい)から、

    ラーメンを教わり食したとされる。

 

    日本史上、朱舜水の存在は非常に大きい。

 

 彼の影響下で成立した水戸学は、

 昭和の戦前までこの国の歴史に影響した。

 

ただ、その陰で忘れかけた人物がいる。

 

それが「安東省庵」である。

 

長崎に流されてきた朱舜水に献身し、

  日本での活羅の道をひらいた。

 

彼は勇猛で知られる

柳川藩立花家の士 であった。

 

すべてに対して命がけ !

 

「学ばずに生きれば獣、

        獣になるなら死ぬ」 

 

本当に死ぬ寸前まで学問した。

 

天草の乱の時、

 

 悪い病気で全身

 膿と血だらけだったが、

 

 江戸から駆けつけ、

 城壁に突進。

 

それが16歳の時だ。

 

すでに求道者の趣があった。

 

だから、朱舜水が来たと知ると、

たちまち長崎に行って弟子の礼をとり、

自分の禄米の半分を舜水に提供した。

 

ぼろもろの衣と鍋ひとつになってまで

師の暮らしを支えた。

 

彼にとって学問は、

  納得できるまでさぐること。


「仁に志す、言を慎む、己を虚す」

 

この三か条を心がけて

暮らそうと弟子にいった。

 

大河や海は、

己を虚にしているから飲み込める。

 

海のような男になれ!

 

そうすれば善なるものを

他人から学べる。

 

死に臨んでは、

自分の墓碑銘や伝記、

文集を編むのを禁じた。

 

「我、才なく徳なし。

 死んでまで人を欺きたくない」

 

そう言い残して逝った。

 

あっばれ省庵!

 

<今日の名言>

凧が一番高く上がるのは、

風に向かっているときである。

風に流されているときではない

    ウインストン・チャーチル

*逆境に陥ったときほど、秘めていた本当の力が
   目覚める場合もあります。
   風に流されず、自分が信じる道を
   突き進んでいきましょう。

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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