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2500年前の孫子のSWOT分析 ①  vol.966

「孫子」は、多くの歴史上の人物が

  参考にしてきた書物になる。

 

   現代でも、「孫子」を参考にしている

   経営者が数多くいる。

 

ソフトバンクグループの

孫正義氏もその一人だ。

 

そこで、このコロナ禍で

社会や企業が揺らいでいる今、

 

孫子の言葉を経営の参考に

してみてはいかがだろうか。

 

いくつかの言葉を拾ってみることにする。

 

◇ まず最初の言葉は、

 

一に曰(いわ)く道、二に曰く天、三に曰く地、

四に曰く将、五に曰く法  (始計篇 第一)

 

戦いに勝つには、

五つの重要項目があると説く。

 

それが、

(理念)、(自然環境)、

(立地条件)、(リーダー)、

(システム)

 

この言葉は、経営の重要な要素を

表していると言っていい。

 

◇ 特に一番重要なのが 「道」

 

 孫子によれば、「道」とは、

 

「民をして意を上と同じくさせるもの」

 

つまり、会社の進むべき方向を

社員と一致させることが「道」だと言っている。

 

つまり、これは会社の「理念」のこと。

 

「道」を一番に持ってくる孫子は

やはり相当できる人だったのだろう。

 

だから、

経営者には腹に落ちる書物になった。

 

◇「道」の次には、

 「天」や「地」といった

 環境条件があげられている。

 

経営においても外部環境を

有利に活用することは重要なこと。

 

◇ その次は 「将」

 経営者やリーダーのことになる。

 

 この能力次第で、

 戦いに勝つことも負けることもある。

 

この五つの中には

「兵」つまり「社員」は出てこない。

 

あくまでも、会社は、

経営者次第だと言っている。

 

◇ 最後にあがっているのが 「法」

  これは「法律」のことではない。

 

組織やルールやシステムなど、

管理のことを言っている。

 

つまり、「経営管理」

のことを意味する。

 

◇ さらに、この言葉の前には、

 

「計るに五事をもってし、

 これを校(くら)ぶるに計をもってし、

 その情をもとむ」  とある。

 

つまり、経営計画を立てるときには、

この五つのことを重視し、

しっかりと情報分析せよ、ということだ。

 

まずは、この五つが大事なことになる。

 

◇ 次に紹介する言葉は、

 

 彼を知りて己を知れば勝、

 すなわち殆(あや)うからず。

 天を知りて地を知れば勝、

 すなわち全(まっと)うすべし。

                    (地形篇 第一)

 

孫子の中で最も有名な言葉に、

 

彼を知りて己を知れば、

百戦するも殆うからす

   (謀攻篇第三)

 

がある。

 

地形篇の言葉では

「彼」と「己」のことだけでなく、

「天」と「地」を知ることが

重要だと言っている。

 

「天」と「地」は、

最初にあげた「五事」のこと。

 

実はこの言葉が意味することは、

現代の経営で言えば、

「SWOT分析」に当たる。

 

つまり、自社を取り巻く世の中の

変化や競合相手、顧客の分析をし、

 

そこにおけるチャンスやリスクを

明らかにすると同時に、

 

自社の強みや弱みを明らかにするのが

「SWOT分析」だ。

 

まさに孫子はSWOT分析の

重要性を説いている。

 

2,500年前にこのようなことが

言われていたとは驚きだ。

         つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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