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トランプ退陣で態度を変える中国 ①  vol.962

米国バイデン大統領が就任した。

 

   これまで4年間、トランプ前大統領に

   攻められっぱなしであっただけに、

   さぞかし鬱憤が溜まっていたと見られる。

 

中国外務省は121日、

トランプ前政権で国務長官を務めた

ポンペオ氏ら28人に制裁を科すと発表した。

 

まさに鬱憤ばらしそのものだ。

 

制裁内容は、中国本土や香港、

  マカオへの入境を禁じる。

 

  また、関係企業・団体の中国での

 経済活動を制限するというもの。

 

この発表は、バイデン氏の

大統領就任直後に行われた。

 

トランプ政権中に制裁しなかったのは、

報復を恐れた結果だろう。

 

現役でなくなった人間へ

制裁を科しても意味はない。

 

遠吠えにしか思えない。

 

しかし、

これは中国の弱さの証明でもある。

 

トランプ米大統領の

 任期が切れる数時間前、

 

 中国国営の新華社通信は、

 英語のツイッターアカウントから

 

「いなくなってせいせいする、

 ドナルド・トランプ!」

 

と投稿した。

 

投稿には、

 

「厄介払い、

 トランプ政権と政権末期の狂気」

 

と題した掲載の論説のリンクが

貼られていたという。

 

その論説では、

任期切れ間近にトランプ政権が打ち出した

中国を標的とする措置を

「ばかげた見せ物」と断じ、

 

新政権の米政策担当者に対し、

 

米中関係が

「一握りの過激派によって間違った方向に」

導かれないよう求めた。

 

中国はここまで前米政権を

  批判・罵倒している。

 

バイデン政権が、これをどのように

受け止めているかといえば、

 

何ら臆することなく

米中対立の長期化を予告する。

 

米新政権は、人権擁護や民主主義防衛という

普遍的な価値を前面に打ち出しており、

前政権以上の対決姿勢を取る構えである。

 

特に注目すべきは、

新政権が同盟国重視を掲げている点である。

 

前政権は、欧州同盟国と

ギクシャクしていたが、

 

これを修復して一丸となって

中国に対抗する姿勢を取っている。

 

この点は、中国にとって気懸りであろう。

                     つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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