◇ ソフトバンクグループの
孫正義会長が
昨年、重大な発言を行った。
以下は、昨年11月17日に行われた
オンライン・イベントでのものになる。
「手持ちのキャッシュを
800億ドル(8.3兆円)用意した」
「この2、3ヶ月であらゆる災害が起こり得る」
「大手企業が突然破綻して、
ドミノ現象を起こす。
最悪のシナリオに備える」
– TechCrunch Japan(2020年11月18日配信)
◇ この発言を見る限り、
孫氏は今後の経済見通しに関して
かなり悲観的であることがわかる。
世界各国でワクチンの接種が
始まったとは言え、
新型コロナウィルスによる
経済情勢の悪化は何も解決しておらず、
冬になって日本を含む世界中で感染が
爆発的に拡大している状況だ。
イギリスでは、より感染力の強い
変異したウイルスが拡大しているとされ、
ジョンソン首相は再び
ロックダウンに踏み切った。
これが世界で猛威を振るうことになれば、
ワクチンも果たして効果があるのかどうか
疑わしいということになる。
◇ 一方で、このような状況を無視して、
年末より株価は上昇を続け、
1月8日には、28000円を超え、
バブル期の最高値を更新するという有様だ。
株高の背景には、
新型コロナウィルスによる経済悪化を
見越した大規模な金融緩和や財政出動がある。
各国は金利の引き下げや
多額の無利子貸付、給付金の実施等により、
お金を野放図にばらまいている。
◇ 政府は何が何でも倒産を防ごうと
融資を強化するよう銀行に
呼びかけており、
どの企業も潰れようがない
状況にも見える。
企業が潰れる可能性が低く、
そこに金融緩和による
ジャブジャブのお金があるとすれば、
投資家としてはノーリスクで
お金を突っ込めるように感じるだろう。
それがモラルハザードとなっている
側面も否めない。 つづく
今日一日の人生を大切に!