◇ 仮想通貨「ビットコイン」の大手取引所、
マウントゴックス(東京・渋谷)が
経営破綻してから6年6カ月半が経過した。
仮想通貨に対する規制が設けられるなど、
ビットコイン・ブームが収束する
きっかけになるともいわれていたが、
その後も仮想通貨の人気は
衰える様子がない。
昨年末の12月には
200万円を超える最高値に達した。
現在も1BTC(ビットコイン)は、
290万円前後で取引され、
相場はむしろ上がる傾向にある。
◇ そして4年後の 2025年4月
ビットコインによる給与支払は、
世の中にすでに定着していて、
円での受け取りを指定しているのは
昭和生まれのシニア世代だけだという。
大卒の初任給は「0.023BTC」とのこと。
銀行の支店は相変わらず減り続け、
4年前と比べると半分以下になった。
給料日には都内各所でATMの前に
中高年が長蛇の列を作っている。
時間外手数料も先月から100円に上がった。
食品スーパーのレジでも、
「円レーン」は高齢者でごったがえしていて、
夕飯の材料を買うのも一苦労だ。
自販機の現金対応型は
都心に一部残るだけで、
仮想通貨を入れた端末を持たずに
郊外に出かけようものなら、
ジュース一本買えない。
◇ いまだにビットコインに慣れない
昭和生まれには、
生活しずらい社会となったが、
一方で、若者には大変便利な社会になった。
お金が足りなくなっても
ATMを探す必要もない。
スマートフォーンで、
クラウド上にあるウオレットを
起動するだけだ。
デパートでも、スーパーでも、
コンビ二でも、
「ビットコインレーン」に並べば、
簡単に支払いができる。
カバンからスマホを取り出せば、
会計は1秒で終了する。
◇ しかし、これは仮想通貨の
長所の一部にすぎない。
ビットコインがあれば、
世界中どこへ行っても両替の必要がない。
海外旅行も楽だ。
ネットさえつながれば
どんな秘境でも受け取れる。
そして、ビットコインの本当の価値は、
世界のどこへも誰にも、
安い手数料ですぐに送金できることだ。
これはトンビの想像の物語ではない!
「すぐそこにある現実の未来である」
しかし、便利になったと引き換えに、
社会にさまざまな混乱を引き起こすことになる。
つづく
今日一日の人生を大切に!