嫌われる「マウンティング」②    vol.897

◇ では、どうしてシニアが    マウンティングをしがちになるのか。

 

その理由は恐らく「寂しさ」に

あるのだと思う。

 

定年になったシニアは

サラリーマン時代に管理職を

経験した人が多い。

 

管理職の仕事は部下に

何をすべきかを指示し、

結果について責任を取ることだ。

 

したがって部長や課長というのは、

その部や課では序列が最上位であることは

言わずもがな。

 

役員になれば、もっと上になる。

 

つまり現役時代に高い地位にあった人ほど

立場が上であることが自然になっているため、

 

定年後に一個人になると

会社での地位をなくした寂しさから、

 

自分の優位をアピールしたくなりがちなのだ。

 

でもこれは、相手からすれば

明らかに迷惑行為。

 

上司であれば仕方なく

付き合わざるを得ないものの、

 

特に関係のないシニアのおじさんに

上から目線で物を言われたくないのは

当然だろう。

 

結果として、そういうシニアは

遠ざけられることになり、

 

さらに寂しさが増すという

悪循環に陥ってしまう。

 

◇ ではマウンティングシニアに

  ならないようにするためには

  どうすればいいのか。

 

   方法は2つある。

 

一つは何でもいいので

「習い事」をやってみること、

 

そしてもう一つはSNSの利用の仕方を

工夫することだ。

 

特に「六十の手習い」

大いにやるべきだと思う。

 

マウンティングシニアの特徴として

「人の話を聞かない」ということがあり、

 

これはいくら「話をちゃんと聞きなさい」と

言ってもそう簡単にはいかない。

 

でも習い事は自分の知らないことをするので、

教えてくれる人の言うことを聞く必要がある。

 

当然、謙虚にならざるを得なくなる。

 

次にSNSだが、

    SNSは寂しさを無くすためには

    良い手段だと思う。

 

ただし下手をすると、

人の投稿に上から目線のコメントを

多く入れることになりかねない。

 

人の投稿に対しては反対意見を

述べるのではなく、

 

共感したものにシンプルな

コメントを付けるぐらいがいい。

 

気に入らない投稿があれば、

反応しないこと。

 

◇ 論語では六十歳のことを

 「耳順 (じじゅん) という。

 

人の言うことを逆らわないで

聞けるようになる年齢という意味だ。

 

耳順とは程遠いマウンティングシニアに

ならないよう、

 

お互い気をつけなければならない。 完

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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