もののふの 矢橋(やばせ)の船は
速けれど 急がば回れ 瀬田の長橋
◇ これは室町時代の連歌師・宗長の歌。
「物事をなす時は、
基本に従うことが近道となる」
という意味だ。
「急がば回れ」の語源となった
とされている。
◇ 矢橋は当時、
琵琶湖の港町として栄えた都市で、
ここから船を渡すことが、
京都への近道とされていた。
しかし比叡山から吹き降ろされる突風で
船は転覆の危険性があったため、
徒歩で湖畔を回るほうが
確実なことから先の歌が詠まれた。
つまり、危険な近道を通るより、
遠くても安全な道が結局は早い、
ということになる。
◇ 我々の職場においても、
急な仕事が入った時に、
「どこかに近道はないか」と
考えることがあるかもしれない。
焦る気持ちから基本を疎かにして
ミスが発生し、
結局、やり直しをすることになっては、
本末転倒だ。
日頃から、より早く、
より正確にすることを意識し、
今気づいたことを改善しながら、
一歩一歩、進んで行こう。
今日一日の人生を大切に!