天地をもって、わが心をせば、
いたるところ安楽なり
◇ 慈雲は江戸中期の真言宗の僧。
高松藩の蔵役人の子として
大坂で生まれた。
俗名は 平次郎
幼時より剛胆であった。
◇ 十一歳のとき兄が父の機嫌をそこね
家を追い出された。
平次郎は深夜まで父の枕元に正座。
「お兄ちゃんの勘当を
許してくれるまで動かない」と粘り、
ついに「おまえに免じて兄を許す」
と父にいわせた。
ほどなくして父は死去。
平次郎は出家させられ僧に。
修行は猛烈
儒学、詩文、顕教、密教すべてを学んだ。
しかし限界に気づいた。
そこで慈雲はなんと独学で
古代インドのサンスクリット語を研究。
文法まで解明してしまった。
◇ 彼は人々に、
身に三つ 口に四つ 意に三つの、
十の戒めを守るようにすすめた。
殺さず 盗まず 邪淫せず
(身に三つ)
嘘つかず 無駄口たたかず
悪口いわず 二枚舌をつかわず
(口に四つ)
欲張らず 怒らず
よこしまな物の見方をせず
(意三)
「十善戒」 である。
◇ 慈雲は数々の名言を残している。
日や月は下を照らすが、
自分の恩恵としない。
山や川は生きとし生けるものを育むが
自分のものにはしない。
そういう天地のような
ひろい気持ちになれれば、
案外、人間は楽に暮らせる。
そう説いている。
なかなか、奥が深い。
<今日の名言>
最初にあったのは、
夢とそして根拠のない自信だけ。
そこから全てが始まった。
ソフトバンク創業者 孫正義
*トンビの息子が小学校4年のとき
親戚の葬儀に出席し、
「孫一同」の花輪を見て、
「お父さん “孫(ソン)さん”
から花輪をきとうよ。」と
大きな声で言うものですから
暗い雰囲気の中で、一瞬笑いがもれました。
今日一日の人生を大切に!