◇ スタンフォード大学の
マーク・グラノベッターは、
「弱い結びつきの強さ」
という論文の中で、
「実は弱い結びつきの
ネットワークのほうが、
強い結びつきのネットワークよりも
情報伝達が効率的である」
と説明している。
◇「弱いネットワーク」と
「強いネットワーク」の
両ネットワークで同じ情報を流すと
どうなるか?
当然弱いネットワークのほうが
はるかに情報伝達の効率はよくなる。
情報というたとえが直感的でないなら、
これを水道管と考えてみるといい。
同じ水を流すなら、
強いネットワークのように限られた範囲を
幾重にも水道管をはいめぐらすよりも、
少ない本数で誰にでも水が行き渡る方が、
ネットワーク全体としては
はるかに効率がいい。
◇ 逆に強い結びつきで構成された
ネットワークは非効率である。
しかも強い結びつきは
簡単には作れないし、
また同じような人どおしが
結びつきを作りがちである。
より多様な情報を
効率よく遠くまで拡散するには、
実は弱い結びつきからなる
ネットワークのほうが優れているのだ。
◇ では創造豊かになるためには、
人は「強い結びつき」で構成された
知のネットワークと、
「弱い結びつき」のネットワークの
どちらに入ればいいのか。
答えはもう明らかだ。
弱い結びつきのネットワークのほうが
より幅広く多様な知識を
効率よく手に入れやすい。
強い結びつきのネットワークでは、
知識が同質化する傾向があるので、
創造性を高めるのには向いてないといえる。
◇ このように一つのテーマについて
深く情報を得ようとするならば
強い結びつきが効果的であり、
逆に多様な情報を
効率的に集めたいときは
弱い結びつきのほうが効果的である、
ということになる。
組織強化は、まさに
「強いネットワーク」にほかならない。
これからは創造性や多様性も
視野にいれながら、
強めるところは強めて、
弱めるところは弱めて、
やっていく必要がある。
<今日の名言>
岩をも通す信念を持て。
日本の経営者は信念がたりない。
稲盛和夫
*信念不足がすべての原因です。
今日一日の人生を大切に!