◇ サラリーマンからフリーランスへと
転身される方も多い。
この際、
留意しておく点がいくつかある。
まず絶対的にオススメしておきたいのは、
ローンを使用するなどの大型の買い物。
特に住宅ローンなどは、
サラリーマンとしての固定収入が
永続するものという発想のもとに組まれている。
キャッシュで住宅を購入できるほどの
貯蓄があれば、なんら問題はないが、
住宅購入などを想定されている方は、
独立前に済ませておくべきだろう。
フリーランスに対する金融資産の信用度は、
ゼロと表現してかまわない。
しかし、フリーランスに
転身するからには、
若干業務に依頼が少なくとも
生き延びられるよう、
それなりの額の貯金は
残しておきたい。
どんなお仕事も「月夜の晩」
ばかりではないことを心に刻んでおこう。
◇ また、健康保険も「国民健康保険」に、
そして「国民年金」へと切り替わる。
こうした項目は、
会社員として勤務する際は
「天引き」により、
ほぼ自動的に執行されるため、
気にかけることがない方々も
多いことかと思われる。
しかし、フリーランスへと転身すると、
こうした手続を含め、
すべて自己責任で
管理しなければならない。
こうした社会保障を含め、
すべての責任は自身に帰すため、
不備を誰か他人に押し付けることもできない。
デザイナーやミュージシャンなど
芸術家気質の方は、
こうした書類手続きなどを
軽んじる傾向にあるため、
「知らなかった」ではすまされないので、
用心が必要だ。
◇ そして、最後に絶対に避けては
通れないのが「確定申告」だ。
こちらは完全にフリーランスの方ではなく、
副業を営む方も同様だ。
会社員だけしていれば、
年末調整の書類をそろえる程度で、
税金の支払いから保険の調整まで、
ほとんど会社任せで仕切ってもらえる。
しかし、フリーランスの方々にとっては、
毎年3月は憂鬱な月となる。
たくさん稼ぐ方などは、
正確に申告しなければ「脱税」の汚名まで
降って来ることになりかねない。
◇ こうした手続面を含め、
あらかじめ想定しておく
社会的手続きは多い。
フリーランスで生計を立てる方は、
往々にしてセルフマネジメントに
長けた方が多いので、
大きな問題に発展するのを
見かけることはないが、
やはり芸術家肌の方は、
こうしたお役所的作業に苦手意識があるのか、
毎年苦しんでいるようだ。
フリーランスにとって最後の難関が
この「確定申告」だろう。
◇ 現代は「完全なフリーランス」
という働き方ばかりではない。
今後は会社員でありながら、
フリーランスでもある…という方が、
極めて珍しくなくなり、
むしろますます増えて行く時代になるだろう。
フリーランスはまさに、
「古くて新しい働き方」である、
フリーランスは、
さらに今後の時代を担って行く
存在となるに違いない。 完
今日一日の人生を大切に!