◇ 先日、朝日新聞の9面に
次の見出しが掲載された。
中国公安部 また粛清
今年3人目 政権不満勢力を排除か
習氏の求心力に影?
◇ 中国で、公安当局の幹部が
相次いで粛清されている。
反腐敗キャンペーン中で失脚させられた
周永康氏(元政治局常務委員。無期懲役)の
影響力が残っており、次々に排除されている。
今、取り調べを受けている
上海市副市長兼公安局長で3人目。
3人には、周永康氏の
部下の部下という共通点。
朝日が取材した党関係者によれば、
摘発は、
「今なお周氏を支持し、
現政権に不満を抱く勢力がいるため」で、
今年4月にも公安省内では、
「組織から徹底して
周永康の毒を取り除け」
と発破が掛けられたという。
◇ 習近平体制は、
周永康に対する独裁という
意味合いもあるのだろう。
共産党内部の激しい党内闘争の一端を
見せられているように感じる。
周永康氏の汚職が「冤罪」
ということはなさそうだが、
逆に言うと「汚職」だけなら、
周永康氏が摘発されたあとも
信奉者が残っているのは理解しにくい。
どちらにしても
「勢力争い」という印象が拭えない。
このようなガタガタした混乱が続けば、
22年の次期党大会で習氏がトップの座に
留まれるかどうかが焦点だという
《朝日》の分析は非常に興味深い。
◇ 深まる米中対立に加え、
深刻さを増す香港情勢、
インドなど周辺国との摩擦など難問が山積。
新型コロナウイルスで落ち込んだ経済を
回復軌道に戻す手腕も問われる。
最も重要なのは「経済」に違いない。
そのためには米中対立を
どう軟着陸させるのかも重要。
その点では米国大統領が誰になるか
という要素が極めて大きい。
しばらく、
両国の動きに目を離せない状況だ。
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