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ニートという生き方 vol.773

ニートとは、

Not in Education,

 Employment or Training の略。

 

「勉強もしない、働きもしない、

 その努力すらしない」 という意味である。

 

これまでの歴史の中では、

  子どもは大人になったら

  社会に参加するのが当たり前だったが、

 

社会に参加することもなく

モラトリアムのまま過ごす人たちが

世界の先進国の中に多数現れた。

 

*モラトリアム
 大人になっても社会定的な義務を 
   果たさない状態

 

日本では、

60万人とも100万人とも

言われている。

 

何もしないで1日ゲームをしたり

インターネットを見ていたりしても

食べられるわけだから、家庭は裕福。

 

高級官僚や大企業の部長以上の

子どもたちも多い。

 

戦後社会は組織の時代であった。

 

だから個人は社会組織に

参加することによって自己実現出来た。

 

しかし、組織が完成したあと、

若者たちは、組織に参加することに

喜びを感じない。

 

むしろ

「社会の参加しないことで自己実現をする」

という発想が現れた。

 

これがニートと呼ばれている

若者の固まりである。

 

しかし、このようなニートの若者たちに

 社会に対する「後ろめたさ」全くはない。

 

むしろ自分たちは、

意味のない組織内・組織外闘争に

明け暮れる同世代の若者に対して、

「僕らは勝ち組だ」という。 

 

これは まさに驚嘆に値する。

 

親の蓄積で基本生活は守られ、

働きも学びもせず、

1日中ネットワークとつながっている。

 

ある意味では「貴族的な生活」でもある。

 

多くの若者が強固な組織構成の上に

  乗って生活せざるをえないことを

    知っている。

 

そこからはみ出しても、

フリーターや派遣社員のような

別の強固なシステムが

待ち受けていることも当然知っている。

 

だからこそ「働かない、勉強しない」

というニートたちは、

 

同世代の若者に対して

「勝ち組」であると誇れるのである。  

 

ニートはまさに現代の貴族かもしれない。

 

ニートの生き方も、

ひとつの生き方として認めなければならない、

そういう時代でもある。

 

新型コロナウイルスにより、

働き口がなくなれば、

彼らもまた増殖を続けることになる。

 

<今日の名言>

人々はみな有用なものが役にたつとわかっていても、

無用なものが役にたつことをしらない  莊子

 

*「無用の用」という言葉に凝縮された莊子の思想。   
   地味で役にたたないものが、実は重要な役割を
  果たしているということは少なくない。

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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