Categories: 仕事生き方

定年のない時代を生きる     vol.755

◇ もし「定年」がなくなったら、

 

  悠々自適の老後は、

  かなわぬ夢になるのだろうか? 

 

中高年から、

まだ「定年」に実感のない若者まで、

 

まずは、中原圭介氏の著者

定年消滅時代をどう生きるか

を読んで欲しい。

 

 

これからの時代を楽しく豊かに生きるために、

大変参考になる。

 

そもそも、なぜ「定年消滅」なのか。

 

  その理由の一つは、

  社会保障制度の行き詰まりだ。

 

すでにご承知のように、

日本の生産年齢人口は減り続けている。

 

働き手を増やすなどの手を打たなければ、

現行の社会保障制度は維持できなくなる。

 

また、定年問題に限らず、

  日本の雇用環境は転期にある。

 

「定年消滅時代」とは、

 新卒一括採用、終身雇用、

 年功序列の日本型雇用制度が崩壊し、

 

雇用が流動化した時代を意味する。

 

著者の中原圭介氏は、

政策や企業活動、教育など、

多方面から雇用をめぐる問題について分析。

 

個人の働き方のスタイルや、

心構えを説いている。

 

2019年、経団連の中西宏明会長は、

 

「終身雇用を前提にすることが限界」

 

 と発言。

 

日本自動車工業会の豊田章男会長も、

終身雇用を維持する難しさに言及した。

 

これは、グローバル企業が持つ

強い危機感の表れだ。

 

現行の終身雇用は、

スキルが通用しなくなった

社員を抱え込むしかなく、

人件費の負担が増す。

 

年功序列の賃金制度は、

優秀な若手も一律評価のため、

彼らは高額報酬を支払う企業に流れる。

 

これでは、

世界の競合と同じ土俵に立てない。

 

早期退職や通年採用の広がりも、

同じ理由によるという。

 

本書でとりあげられるのが、

  トヨタ自動車の例だ。

 

 2019年度、総合職の採用に占める

   中途採用の割合を18年度の

 1割から3割に増やし、

 

 中長期的に5割まで引き上げるという。

 

自動運転やシェアリングといった

潮流に対応するために、即戦力が必要なのだ。

 

中途採用が当たり前の世の中に、

 我々は、どう対応すればいいのか。

 

著者は、複数のスキルを

持つことを勧めている。

 

データ分析やマーケティングなど、

転職で引き合いが強いスキルを身に付け、

更新していくことがポイントだ。

 

しかし、誰でもできるかというと、

やはり、そこには厳しい現実がある。

 

つねに自らの市場価値を

高める努力をしていなければ、

働き続けるのは難しいということだ。

 

磨くスキルは、

 仕事から派生したものや、

 趣味と関係のあるものでもいい。

 

専門分野を磨きながら、

それ以外の幅広い分野にも知見を

広げることが「定年消滅時代」

生き抜くコツということになる。

 

趣味や読書に今から意識的に取り組み、

質の高い知識を身に付けける必要がある。

 

せっかくならば、

楽しく学び、楽しく働き続けたい。

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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