◇ このように、
新型コロナウイルス蔓延が拡大するなか、
急速に進む研究によって
「Covid-19」の多様な特徴が
解明されつつある。
そうした研究でももっとも
注目されているのは、
新型コロナウイルスの変異に関する研究だ。
しかし、さまざまな記事を読むと、
なにを基準にして変異型を特定するのか、
そしてどのくらいの変異型のタイプが
あるのか統一した見解はまだないようだ。
◇ 新型コロナウイルスは進化しつつあり、
4つの異なるレセプターから細胞に侵入して、
それぞれ異なった症状を引き起こすタイプが
あることがわかってきた。
それらは、次のレセプターだ。
・ACE2 レセプター
・フーリン蛋白質
・GRP78 レセプター
・CD147 レセプター
レセプターの違いは、
それぞれ新型コロナウイルスの
変異型を表しているとする見方がある。
一方、3月初旬には武漢発祥の
新型コロナウイルスには、
もともと「L型」と「S型」という
2つのタイプがあることが、
日本でも報道された。
これは、遺伝子配列に基づく分類である。
◇ 中国の英字科学誌「国家科学評論」によると、
ウイルスのサンプル103例の
遺伝子配列を調べ、うち101例を
「L型」か「S型」に分類した。
その結果、
約70%がL型だった。
「L型」の方が感染力が強いとみられる。
「S型」はコウモリから検出された
コロナウイルスに遺伝子的に近く、
古い型とみられる。
◇ 今まで一つの型にだけ
感染する症例が大半だったが、
武漢への旅行歴のある米国の患者1人は、
両方の型に感染した可能性がある。
このように、さまざまな研究から
新型コロナウイルスには
明らかに変異型が見られるものの、
どのくらいの種類の変異型が
存在するのか分かりにくい状態が続いていた。
つづく
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