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不祥事を起こす企業の本質的な問題 ①  vol.738

昨今、「郵便局の保険の不適正営業」が、

  日本中の耳目を集めている。

 

 郵便局社員が顧客の不利益となるような

 保険を販売していた問題だ。

 

ちなみに、ゆうちょ銀行の通帳は緑色、

かんぽ生命の保険証書は青色であるが、

 

「通帳が緑から青に変わる」などといって、

貯金と保険を混同させるような話法で

保険を契約させていた事例も見られた。

 

「郵便局というだけで、

 高齢者の場合、だましやすい」とは、

 

現役郵便局社員の弁である。

 

なぜここまでして契約を

取る必要があったのか。

 

その背景には、

過剰な営業目標の存在があった。

 

NHKの「クローズアップ現代+」が

 行ったアンケートには、

 

30代の郵便局社員が

 

「高齢者に強引に販売せざるを得ない

    環境が郵便局にはあった」

 

と証言している。

 

このコメントから、

この問題が組織的なものであった

ということがわかる。

 

営業目標を達成できない社員には、

 「恫喝研修」「懲罰研修」

  呼ばれる研修も行われていたという。

 

実績の悪い社員が支社に集められて、

「お前らここに来て恥ずかしくないのか!」

などと、

 

1時間にも渡ってなじられ続ける、

まさに「パワハラ研修」が行われていた。

 

郵便局では保険の営業だけでなく、

 年賀状やカタログなどの販売に対しても

 厳しい営業目標(ノルマ)が課せられていた。

 

営業目標(ノルマ)達成のため、

社員自身やその身内が商品を購入する、

 

いわゆる「自爆営業」があったことも

指摘されている。

 

「社員に課せられた過剰なノルマの

 矛先が顧客に向かい、

 

 高齢者を中心に、

 必要のない保険を契約させられる」

 

このような歪んだ実態が浮き彫りになった。

 

営業社員の不正行為は、

  郵便局に限った話ではない。

 

「地銀の優等生」と言われたスルガ銀行で、

  20185月、

 1兆円にものぼる不正融資が発覚した。

 

スルガ銀行はこれを機に、

一気に経営不振へと陥った。

 

また、同じ金融業界において、

 情報漏洩など、相次ぐ不祥事で

 苦境に陥っている会社がある。

 

業界内から「ノルマ証券」

揶揄されている「野村證券」だ。

 

この2社と郵便局に共通しているのが、

過剰な営業目標、

いわゆる「ノルマ」の問題である。

          つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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