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中国の監視技術が「COVID-19」で世界を席巻する ① vol.718

新型コロナウイルスCOVID-19

  感染が中国で拡大し始め、

 

 中国政府が国内の交通を遮断し始めた時、

 作家の沈大成氏は「予言者」と呼ばれた。

 

同氏が2018年に発表した短編小説

盒人小姐Miss Box Man)」は、

 

ウイルス感染の恐怖に覆われた世界を

舞台にした物語だった。

 

裕福な者たちは

 病原体から身を守る箱の中に

 体を入れて暮らしている。

 

そうでない者は、

強制的に繰り返し血液検査を受けさせられ、

噴霧器で消毒液をかけられながら生きている。

 

ウイルス感染が見つかった者は捕らえられ、

その場で殺される者もいる。

 

街中にひそかにセンサーが設置され、

感染者をあぶり出そうとしている。

 

あくまでも小説の中の話であるが、

  現実の中国も感染が拡大するのに伴い、

 この小説にように悲惨な状況にある。

 

中国東部の都市、杭州で

  夫と息子と暮らす孫氏の様子はこうだ。

 

市当局が運用する健康チェックアプリ

「杭州健康コード」の自己診断フォームに

「鼻水が出る」と入力したところ、

 

「感染の可能性あり」

ラベル付けされてしまった。

 

孫氏は最近、

中国北西部の故郷に帰省したばかりで、

そこで湖北省から来た人と接触していた。

 

湖北省は感染が始まった中心地だ。

 

中国では昨年12月以降

65000人以上が感染し、

2600人が死亡している。

 

孫氏のアプリに表示される

QRコードは 赤い色

 

これは外出を 14日間

自粛すべきことを示す。

 

QRコードが黄色の場合、

リスクは少し低いと見なされ、

外出自粛は 7日間 となる。

 

杭州の街中を自由に歩き回るには、

検問所でスマートフォンを取り出し、

緑色のQRコードを示さなければならない。

 

自動車の運転者は、

ドローンにつるされたQRコードを

読み取って登録をしなければ、

市域に入ることができない。

 

これはフィクションではなく

今起きている現実の話だ。

 

日本では考えられないぐらい

徹底してやっている。

 

WTOが、日本の方が危険だと

指摘する理由もここにある。

 

◇ 湖北省以外の多くの地域では、

 今のところ感染の封じ込めが

 うまくいっている。

 

この成功は、大量のマンパワーを

投入したのが大きい。

 

検問所にクリップボードと

銃型の非接触体温計を携えた人員を配置。

 

加えて、家々を一軒一軒訪問し、

住民が鼻をすすっていないか調査。

 

 こういった封じ込めが功を評して、

 COVID-19」感染者の数は

  日ごとに減りつつある。

 

政府は、1カ月以上にわたるまひ状態から

経済を回復させるべく努力を重ねている。

 

今後、感染の再燃を防ぐべく、

監視技術への依存を強めていくはずだ。

                                           つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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