◇ 米国国防省から発表された、
「5Gエコシステム:
国防総省に対するリスクとチャンス」
この報告書は、
これから第4次産業革命の
中核になる5Gのテクノロジーでは、
アメリカが中国にかなわないことを
正直に認めた、一種の敗北宣言でもある。
アメリカがどれほど中国に
圧力をかけようとも、
中国の発展と拡大は抑止できないとしている。
しかしこれは
アメリカの軍事産業のサプライチェーンと
レアアースの供給が中国企業に握られ、
それが安全保障上の
脅威となっているのと同じ構図だ。
これがトランプ政権が
中国に対して厳しい関税をかけ、
なにがなんでも排除しようとしている
理由に他ならない。
中国の経済とテクノロジーの拡大を
国家の安全保障の危機として
感じているアメリカが、
引き下がることは絶対にないだろう。
もちろん、今回のように
一時的な妥協はあるだろうが、
中国のテクノロジーの発展と拡大が
完全に止まり、経済が地盤沈下しない限り、
アメリカの圧力は続く。
◇ アメリカが中国の拡大を許し、
覇権の凋落を許容することは
絶対にない。
しかし一方、この報告書にもあるように、
アメリカの圧力が強まれば強まるほど、
中国のテクノロジーの発展は加速し、
世界をリードすることになるだろう。
とするなら、
2021年から始まる2期目のトランプ政権は、
少なくとも中国に対しては
凶暴化すると思われる。
米中対立はさらに激化し、
両国の貿易がほとんど止まることも
可能性としてはある。
そしてそのときトランプ政権は、
日本をはじめとした同盟国に
アメリカを選ぶのか、
それとも中国を選ぶのか
迫ることにもなるだろう――
もちろん日本には、
アメリカ一択しか選択筋はない。
完
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