◇ 国防総省の報告書は、
この状況を国家の安全保障に対する
大きな脅威であると見ている。
もし中国の「sub-6」が5Gの
グローバルスタンダードになると、
「sub-6」の通信機器の価格は低下する。
そうした機器の製造では、
ファーウェイをはじめとした
中国メーカが中核になることは間違いない。
アメリカでは「mmWave」で
ガラパゴス化しているので、
「sub-6」の機器の製造は
拡大しない可能性が高い。
そしてこの報告書が指摘している
重要な事実は、
アメリカの軍事通信ネットワークが
「sub-6」であるという点だ。
ファーウェイをはじめとした
中国のメーカが「sub-6」の機器の製造で
世界をリードする状況では、
アメリカ軍はその高度な
軍事通信ネットワークを維持するためには、
中国のサプライチェーンに
依存しなければならないことになる。
アメリカ軍の心臓ともいえる
5Gの通信システムが、
中国企業に依存し、握られるのだ。
この報告書は、これを安全保障上の
最大の脅威のひとつになるとしている。
◇ しかし、この報告書では、
アメリカはどれほど中国に圧力をかけ、
中国の発展を抑止しようとしても、
アメリカは不利な点が多い
「mmWave」の使用を
各国に説得するのは困難なため、
中国が5Gで世界をリードすることは
止められないとしている。
だが、それでも国家の安全保障上の
脅威に対処する必要から、
中国には最大限の圧力をかけるべきだとして、
以下のように提案している。
「国防総省は中国の通信システム技術の
発展を遅らせるために、
「知的財産権」の保護を攻撃的に
主張しなければならない。
また、中国が最終的に完全に
自立することになったとしても、
欧米企業の市場損失のペースを
遅らせるために、
輸出規制を導入しなければならない」
報告書はこのように主張し、
中国のテクノロジーの世界的拡大を
抑止するための輸出規制の導入を
提案している。
つづく
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