◇ 巨大化した中国は、尖閣諸島のみならず
南シナ海の領有権も主張し、
同海域における軍事拠点化を
進めるようになった。
現在の習近平国家主席は
2009年に副主席として訪日、
このときも民主党政権だが、
強引に天皇との会見を
セッティングしたことで、
国民の批判が集まった。
一方、
習近平は天皇と会見したことを
中国内外に示すことで、
自分が次の中国のリーダーだと
いうことをアピールした。
ここでもまた中国は
天皇を利用したわけだ。
◇ しかし、あまりに増長した中国は、
太平洋を二分して世界をアメリカと
分け合おうなどと提案したり、
さらには中華経済圏である
「一帯一路」をぶち上げ、
トランプ大統領の誕生で
保護主義に傾いたアメリカに代わって
世界経済を牛耳ろうとするなど、
その覇権主義をあからさまに
誇示するようになり、
そのことによってアメリカとの
貿易戦争を招いてしまった。
◇ 経済成長も、
2019年の成長率目標は6~6.5%と、
かつてほどの勢いはなく、
実際にはすでにマイナス成長に
陥っているとも言われている。
今年3月の全人代では、習近平からは、
いつものように威勢のいい発言がなかった。
こうして平成の31年間の
中国を振り返ってみると、
天安門事件で低迷した後に急成長を遂げ、
いまピークを過ぎて斜陽の時代を
迎えようとしていることがわかる。
◇ 60年周期で景気が
循環しているという
「コンドラチェフの波」という説がある。
これは最初の30年で
景気の谷から景気の山へと向かい、
ピークをすぎると次の30年で
景気の谷へと落ちていくというものだ。
◇ そう考えると、
中国は天安門事件という底から
30年をかけてピークを迎えたものの、
ちょうどそのときに米中貿易戦争が勃発、
これからの30年は没落の時代を
迎えることになる。
◇「コンドラチェフの波」に
照らし合わせれば、
令和の時代は、
中国の没落という、現象が起こることになる。
この没落する中国といかに対峙すべきかが、
令和の時代の日本の課題となっていく。
つづく
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