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確実に予測できる日本の未来 ④ vol.627

 

◇ いったん「下級国民」

     落ちてしまえば、

 

 「下級国民」として老い、

    死んでいくしかない。

 

幸福な人生を手に入れられるのは、

「上級国民」だけだ。

 

格差拡大は止めることはできない。

 

  自由な社会を目指す運動を

 「リベラル」という。

 

とてつもない豊かさを背景に

若者たちはますます

「リベラル」になっていく。

 

リベラルな社会では、

 

「私が自由に生きているのだから、

  あなたにも自由に生きる権利がある」

 

と考えるようになる。

 

これは

「他者の自己実現には干渉しない」

ということであり、

 

もっとくだけた言い方をすると、

「あなたの勝手にすれば」

ということになる。

 

◇ リベラルは、人種、出自、

    宗教、国籍、性別、などの

 いっさいの差別を認めない。

 

なぜなら、それらは、

本人の意思や努力では

どうにもできないことで、

自己実現を阻むからだ。

 

しかし、これは、

 

「本人の意思(やる気)で

    格差が生じるのは当然だ」

 

「努力は正当に評価され、

  社会的な地位や経済的な豊かさに

   反映されるべきだ」

 

ということになる。

 

これが「能力主義(メリトクラシー)」

であり、

リベラルな社会の本質である。

 

◇ 誰もが自己実現できる

    リベラルの理想世界は、

 

 究極の自己責任の世界になる。

 

価値観が多様化し、

一人一人の好き嫌いや考え方、

利害が異なるようになれば、

「いっしょに何かをやる」ことは難しくなる。

 

こうして欧米では

教会を中心としたコミュニティが解体し、

 

日本でも町内会、労働組合、PTAといった

かつては大きな影響力を持った「中間団体」

さまざまな問題が噴出している。

 

リベラルな社会の負の側面は、

 

自己実現と自己責任が

背反したことであり、

 

そしてその自由が、

共同体を解体する運命にあるのである。

 

◇ ますます複雑になる社会のなかで、

     人々は人間関係に疲れてしまい、

 

プライベートなときくらいは

「ひとり」になりたいと思う。

 

その結果、先進国の都市部を中心に

「ソロ化」が急速に進んでいく。

                                  つづく

 

 

今日一日の人生を大切に!

トンビ博士

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