◇ こういう仕組みは、
何も「確定拠出年金」に
限ったものではない。
国民生活のあらゆる部分に及ぶ。
霞が関の官僚たちは
国民にとって必要な制度をつくるときは、
必ず、ピンハネする仕組みをつくって、
国民にわからなように
自分たちに利益を誘導するのである。
たとえば、雇用保険、労災などもそうだ。
◇ 雇用保険、労災は、
・独立行政法人「労働政策研究・研修機構」
・独立行政法人「労働者健康福祉機構」
などの運営費も支出している。
この「労働政策研究・研修機構」
「労働者健康福祉機構」というのは、
労働保険業務を補完するような
役割を持っている。
だが、両機構とも、
別に厚生労働省がやればいいのでは?
という業務しか行っていない。
ざっくり言えば、
厚生労働省の業務の一部を、
この「労働政策研究・研修機構」
「労働者健康福祉機構」に
振り分けているということ。
そして、
この「労働政策研究・研修機構」と
「労働者健康福祉機構」がともに、
厚生労働省の官僚の出向先、
天下り先になっているのである。
◇ つまり、
雇用保険、労災の財源を使って、
官僚たちは天下り先の場所を
確保しているのである。
そもそも、雇用保険や、
労災というのは、
労働者の雇用補償や
健康補償のためにあるもの。
しかし、日本の雇用保険は
他の先進国に比べれば、
給付額や給付期間がはるかに短い、
非常にお粗末な制度となっている。
それが、中高年の自殺や子供たちの
貧困につながっている可能性もある。
それも、雇用保険の財源が、
本来使われるべきところに使われずに、
天下り官僚などに
費消されているからに他ならない。
◇ キャリア官僚によるピンハネは、
他にも多数ある。
健康保険にも、官僚の天下り先に
なっている機関が多数ある。
社会保険やそれに類するものは、
ほとんどが何らかの形で、
国家にピンハネされているといえる。
税金や社会保険料というのは、
官僚たちの利権がびっしり
張り付いている。
増税などを言い出す前に、
まずは天下り等の税金利権を全部整理し、
払いすぎている税金や
社会保険料を国民に返還すべきだ、と
トンビは思うのである。
◇ 安倍首相は、
第4次再改造内閣において、
「関係閣僚の総力をあげて、
全世代が安心できる社会保障制度を
大胆に構想する」
と述べた。
だが、そこには上述のように
官僚たちの利権が複雑に絡んでおり、
一筋縄にはいかない。
だから、今までにない大胆さが
必要になってくるのである。
安倍首相の言葉を信じるしかない。
完
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